尾久守侑 2024 金原出版
勉強になりました。精神科医療の現場の様子を,軽妙洒脱な尾久節を通して垣間見ることができるかな。
(原題:Night of the Living Dead)(アメリカ,1968)
ロメロゾンビの原点。ゾンビ映画が好きなくせに,実は今まで観てなかったので(すいません。と,誰にともなく謝る),ようやく観ました。なるほど,ラストがね。
<ロメロゾンビ文法>(本作のゾンビ描写)
・目標:人肉(flesh)を食らう。だから生きている人間(freshなflesh)を求めて彷徨う。
・状態:死んでいる。死体が生き返る。死の理由は関係なく,とにかく死ぬと数分で動き出す。
・行動:ゆっくり歩くが,目標を見つけると襲いかかる。石を投げたり,ドアを開けたりする程度の知能は残っている。
・弱点:頭(脳?)を破壊すると止まる。火に弱い(火を怖がる)。焼却(火葬)による始末が望ましい。
・原因:探査衛星爆破による放射能による影響?
その後に展開する近年のゾンビもの(ゾンビ的なもの)との違いは,
・感染性:ゾンビに食われる(かじられる,体液を浴びる)とゾンビになる。
・運動性:素早く動く(走る)。
・凶暴性:ものすごく凶暴化(超人化)する。
・夜行性:場合によっては夜しか活動できない。
でしょうか。こうやって見ると,吸血鬼(バンパイア)の影響がありますね。本家ロメロゾンビ+バンパイア。
★★★
京極夏彦 2024 文芸春秋
貧乏長屋に住むうらなりの本草学者,久瀬棠庵。大家の息子で,親父の代わりに長屋を差配する,これといって取り柄のない藤介と,長屋に起こる事件を解決する。さすが京極。これも面白いね~。