2025年5月19日

ふだんづかいの倫理学

平尾昌宏 2019 晶文社

倫理学はどう「使う」のかを,分かりやすく,平易な(フランクな?)文章で解説した良書。多くの場合,倫理学の本というと,ものすごく細かいところをものすごく難しい言葉でものすごく厳密に議論してたりして,専門書にしても一般書にしても,しばしば消化不良を起こしますが,この本はまったくそんなことはありません。タイトル通り。

著者の平尾先生が今まで大学で倫理学の講義をしてきて,授業中に学生に賛否や意見を尋ねたり,学生がリアクションペーパーに書いてきたりしたことをときどき紹介しながら,疑問や反論を展開しているところなども,実際に平尾先生の倫理学の授業を受けているような感じもあって,非常に良かったです。こういう授業をする先生って,良いよね。


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