先日,私の住む千葉県柏市に,陳氏太極拳協会の陳沛山老師が来られました。陳氏太極拳協会の協会員の方のみではなく,一般(柏市民?)にも無料で公開された講習会でしたので,是非ともかの有名な陳老師を「生で」拝見しようと,参加してきました。
というのも,稔真門の門人のお一人がこの陳老師の太極拳もされていて,お誘いいただいたわけです。ありがとうございました。
まずもって,陳老師のお人柄が良い。だいたいにおいて,こうして日本中に何千人何万人と多くの会員が集まってくるのは,太極拳の技術と思想(理論)の確かさもさることながら,それを伝える人の人柄の良さは,やっぱり,重要な要素だと思いました。
つまり,技術や知識がどれだけ確かで豊富でも,人柄の悪い人に教わりたいとは普通,思わないわけです。あらゆる知は,単に知のみを学ぶのではなく,人は人を学ぶのですから,「私はやがてこのような人になりたい」と思えるからこそ,その人から知を学びたいと,「その人の知を学べばこの人のようになれる」と思うからこそ,その人からその人の知を学びたいと,思うわけです。
だから,人柄というのは重要です。いや,もしかしたら,技術や知識よりも重要です。それが人というものだと,つくづく,思います。
もちろん,完璧な人間などいませんから,どんなに人柄が良く見えても,聖人君子ではないかもしれません。聖人君子に見えるのは,単に見る側の理想を勝手に投影しているだけかもしれません。でも,不完全な人間らしさも含めて,その人の誠実な人柄というのは,自然と醸し出るものです。
無論,陳老師の太極拳の技術と思想,ごくごく短い時間での,ほんの触りの体験だけでしたが,それはそれでなるほどと思えるところが満載でした。日曜日の朝から,とても良い時間をいただきました。ありがとうございました。
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