2020年12月13日

股関節と真向法

朝の稽古のとき,一番最初に股関節をほぐすエクササイズをするようになって2~3か月経ちます。左足の膝の痛みは相変わらずで,この痛みを無意識に避けようとして変な歩き方や動きになっているのか,左足首と左股関節がときどき痛むのです。

膝が痛いのは慢性的で,これに対して足首と股関節は痛いときと痛くないときがあり,どういうときに痛くなるのかを日々模索しています。ただ,股関節のエクササイズをするようになってからは,股関節は痛まなくなってきました。やはり,身体は柔軟性が重要であることは確か。

前蹴りを蹬脚的にやるのは,筋力アップには確実に効果有り。階段上りも格段に楽になります。ただ,どうもやっぱり膝には良くない。そこで思い至った現在の結論は,足をまっすぐに伸ばしきること(ロックすること)が良くないようです。どうしても前蹴りのフィニッシュ位置で足を伸ばしきってしまいます。そうすると膝関節が軋む感じがします。

というのも,授業で一日何時間も立っているとだいたい膝に来ます。歩いていれば大丈夫でも,ずっと立っていると良くないわけです。同じ姿勢で立っていると膝が伸びきってロックしている状態になりますから。

普段の授業ではあちこち歩き回ってしゃべっていますが,特に今はコロナ対策で,飛沫拡散防止のためにずっと教室の前の教壇に立って,ほぼ同じ位置でしゃべっているため,膝がロックしている時間が長くなってます。

さて,そんなこんなで何か足に良い技法はないかと思って,そういえば,最近,BABジャパンが真向法の本やDVDを出していたことがどこか記憶に残っていたのか,ふと,「真向法」をやってみようと思い,ここ数日,やっています。ポイントの一つは<股関節>だろうということで。



「真向法」は当然,武術や身体に興味がある身としては昔から知っていたわけですが,その昔,若い頃はそれこそ,単なる柔軟体操ぐらいにしか思ってませんでした。

ただ,こうして年齢も50歳に近くなってきて,身体のあちこちが痛んだり体力が落ちたりして,なかなか若い頃のようには行かなくなってきますと,しみじみと老化を実感するわけですが,そうなると,シンプルで地味な運動によって養われる身体こそ,実は様々な生活上の動きの基本にあることが実感されます。

というのも,真向法ですが,これが,やってみるとなかなか良いんです(笑)。まだ始めて数日ですが,やったあと,身体が軽くなり,滑らかになった気がします。

そのときの自分に合っていたり,長年続いていたりする優れた技法は,始めた最初の頃がその変化を一番感じやすい時期です。だからそのうち身体や意識が慣れてきて如実な実感が伴わないと辞めてしまったりするわけですが(すなわち,三日坊主),こういうのは続けると良いだろうから,続けてみようと思っています。

そもそも真向法について一番勘違いしていたのは,これは柔軟性を高めるストレッチングなのではなくて,股関節を中心とした身体全体の体操なのだということです(この認識も間違っていたら,関係者のみなさん,スミマセン)。

結構,ぐいぐい動きます(笑)。いや,このことが分かったのは,YouTubeのおかげです。それこそ20~30年前は本しかなかったですから,単純に本からの知識だけに基づいて,単なる柔軟体操だと思ってたわけです。今回は,YouTubeを見て動作を確認したところ,前後運動をそれなりに激しく行うのだということが分かりました。こりゃ,単なる柔軟体操じゃないぞ。

やってみて感じているのは,股関節の柔軟性はもちろんですが,前屈したあとに必ず一度元の位置に戻すので,上半身を立てるためにインナーマッスルを使っている気がします。つまり,身体にとって重要な腰周りの柔軟性と体幹部の筋力を同時に付けている,そういう運動だと思われます。と思って,上記の「真向法で動きが変わる!」と同時に出ているDVDのパッケージを見たら,「倒す」と「起こす」がポイントだと書いてありましたね。


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