資料室には空手の歴史的な解説や関連書籍・武具などが展示され,一度だけでは到底味わいきれないので,一度だけと言わず何度も訪れた方が良いでしょう。沖縄空手の限定グッズの売店や沖縄そば(空手そば?)などが食べられるレストランもあります。何より,豊見城城址跡地にあるので,高台からの見晴らしがまた格別です。スタッフの若い方も多くが空手家であり,とても親切でした。
沖縄空手会館
http://karatekaikan.jp/
メインの道場も広く,ちょうど,沖縄剛柔流空手道協会(電光掲示板にそう出ていました)が稽古をしていました。総勢200人ぐらい。その大半は海外からやってきたと思われる,外国人空手家です。非常に熱心に,おそらく,セイエンチンの動きの一カ所を,何度も何度も何度も,繰り返していました。とても美しい光景でした。
資料室(観覧料:大人310円)では,約20分のフィルム上映があり,空手の歴史がコンパクトにまとめられています。タッチパネルの資料説明画面がいくつも設置されていたり,鍛錬具の体験コーナーがあったりと,空手家にはたまらない,それこそ,一日いても飽きない場所でした。(残念,今回は家族と一緒だったので,1時間半ぐらいの滞在でした)
資料室出口を出て左,レストランとの間には,空手の先達の等身大写真が並んでいました。我が糸東流開祖・摩文仁賢和先生の写真もありました。守礼門をバックに,写真右から,本部朝基先生(本部流),知花朝信先生(小林流),喜屋武朝徳先生(少林寺流),摩文仁賢和先生(糸東流),船越義珍先生(松濤館流),です。
私の記憶では,解説フィルムでは確か,沖縄空手の流派として,「剛柔流(宮城長順)」「小林流(知花朝信)」「少林流・少林寺流(喜屋武朝徳)」「上地流(上地完文)」「糸東流(摩文仁賢和)」「松濤館流(船越義珍)」,という風に紹介されていました(紹介された順番は記憶が曖昧)。『沖縄空手・古武道事典』でも,本土の流派で沖縄空手としてくくられていたのは,糸東流と松濤館流ですので,それに沿っているのだと思われます。
資料室では,この日,ボランティアで解説員をされていた,與儀清春先生(小林流)とじっくりお話することができました。売店横の裏にある資料整理室(事務室)にもお誘いいただき,この空手会館や空手の将来などなど,いろいろお話できました。そこで與儀先生が『沖縄空手・古武道事典』を開いて,(湯川が段位をもらった)糸東流二代目宗家摩文仁賢榮先生はこの人ですねとページを開いて示してくださったので,ついでに,私の先生の先生がこの人ですと,同事典に写真の載っている西田稔先生のことをお伝えしておきました。今度訪れたときには是非一緒に稽古しましょう,と暖かいお言葉もいただきました。ありがとうございました。
資料室出口近くには,西田先生とともに同事典に写真が載っている横山雅彦先生(糸東流・三木養秀館)がプロデュースした,EXILEのTAKAHIROさんによる書『清』も掲示されていました。TAKAHIROさんは,船越義珍先生の師である安里安恒先生の子孫である安里廣之先生,安里より子先生から初段をいただいているそうです。
(資料室内は写真撮影禁止なので,出口側から撮りました)
これだけでは到底伝えられないほど,もっと他にも書きたいことがあるのですが,このくらいにしておきます。とにかく説明するよりまずは是非,空手家の方は,人生において一度は,この地を訪れるべきだと思います。空手家であれば,絶対にテンションが上がります(笑)。そのくらい,かなり濃度の高いマニアックなところでした。
ああー、うらやましい!行きたかったんです!いつか行きます!
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