2021年2月22日

トンビルオ!密林覇王伝説

(原題:Tombiruo)(マレーシア,2017)

シンプルに面白い映画でした。マレーシアの密林に一人で住む元軍人が,小舟に乗せられた赤ん坊を拾う。赤ん坊はジャングルの自然と一体化した超能力を持っている。自然が赤ん坊を守っているのだ。顔が醜いために麓の村人からは厭われ恐れられるので,木で作ったマスクで顔を隠している。長じて逞しい青年になり,育ての父とひっそりジャングルの奥で暮らしていた。

そうして暮らしていた二人の静寂を破ったのは,ダム建設を進める企業の策略で,麓の村が襲われたとき。義憤に駆られて飛び出した青年だが,父が銃に撃たれて死んでしまう。村人は彼を「トンビルオ」(森の守護神)と呼んだ。

マレーシアだから,武術は「シラット」ですね。アクションはシンプルだけどキレがあって良かった。やたらアクションにこだわってダラダラと見せるよりも,このぐらいでも十分な尺のアクションシーンです。主人公のトンビルオは,鍛え上げられた動物的なシルエットで素晴らしい。作中2回,腕と足を打たれる重症を負うのですが,ジャングルの自然が早々に治してしまいます。

シラットはいくつもの種類の短剣も使うようなのですが,トンビルオが使う剣はなんていう名前なんだろう?柄を持ってナイフとして使えるとし,トンファーみたいに鍔(つば)?の部分を持つ方法もあるみたい。カッコいい。なお,敵が足に忍ばせていた隠し武器は「カランピット」というやつでした。

しかし,切れたり打ったり撃たれたりして「血」を出す描写がちょっとリアルすぎ?マレーシア映画はこういうもんなのかね。

最後には,「続編」を匂わせるシーンもありました。次に期待。

★★★


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