池田喬・堀田義太郎 2021 アルパカ
差別について哲学するための基本的な観点。「差別とはどういうものか」「差別はなぜ悪いのか」「差別はなぜなくならないのか」の3つの問いについて,関連する哲学・心理学の議論を分かりやすく丁寧に説明している。良書。
中島義道『差別感情の哲学』や木村草太『「差別」のしくみ』と合わせて読むと良いかも。特に,差別してると思ってない(むしろ配慮しているつもりの)言動が,差別に基づいていたり,かえって差別を支えてしまったりしているマイクロアグレッションは,言われないと分からない。言われてみれば確かにそういうことになるから,気を付けないといけない,そういうところまで考えを巡らさないといけない,本書も中島の本も木村の本も,そんなことに改めて気づかされます。
0 件のコメント:
コメントを投稿