2024年4月21日

カメの甲羅はあばら骨:人体で表す動物図鑑

川崎悟司 2019 SBビジュアル新書

代表的な動物の特徴を,特に骨格の観点から,人体で表現してみたらどうか,っていう本。そうすることで,その動物がどのように進化して今の形になったのか,いかに人類と異なるのかが良く分かる。なので,ただ単にヘンテコな動物人間の図鑑ではなくて,「構造」的な説明と「進化」的な説明がポイントになっている。面白かったです。

図鑑としての発想が極めてオリジナリティが高く面白いからか,なぜか映画化されてます。観る気は起きないですが。


2024年4月18日

絡新婦の理

京極夏彦 (2002) 講談社文庫

講談社ノベルズ版は,1996年刊。漠然としたイメージ(千葉県にある名門女学校が舞台)が残っているだけで,話の中身は全然覚えてませんでした。最後まで読み応えがありました。


2024年4月5日

誰でもわかる精神医学入門

東徹 2023 日経メディカル

これは非常に分かりやすい!精神科医療の実際(現場)が垣間見える実践的な知識を,分かりやすい文章と説明で伝えていて,非常に良書です。心理臨床家になろうとしている大学院生だとか,あるいはこれから臨床心理学を学ぼうとする学部生にとって,精神科医との観点(視点)やアプローチの仕方の違いを知る上で,良い本だと思います。非常に勉強になりました。

「精神医学」「統合失調症」「うつ病」などの全体像をまず知る上で,今まで自分が読んだ中で一番と言って良いほど分かりやすかった,という点で最適の入門書です。


2024年4月4日

ガンキャノン

ガンプラ8体目。シブいなぁ,ガンキャノン。

40年前,小学校の頃のガンプラブームでは,やっぱりガンダムが一番人気で,近所にあったおもちゃ屋「おもちゃのプリンス」でも,ガンプラマニアの大人や中高生・大学生なんかが早々に予約して持ってっちゃうもんだから,僕らのような素人のガキンチョが手に入れることができる連邦軍のモビルスーツは(つまり,店頭に残っているのは),ガンキャノンやガンダンク,それからジム,といった機体だった記憶があります。ガンダムやシャア専用ザクのような主役級ではない脇役。ガンダムよりちょっとカッコよくない。ガンダムの代わりで良いから欲しい。そんなノスタルジーを思い起こさせるガンキャノン。シブいなぁ。



オンライン講座「マインドフルネス入門:心理学的メカニズムから実践のコツまで」

日本ヘルスファウンデーション協会主催で,「マインドフルネス入門:心理学的メカニズムから実践のコツまで」というオンライン講座を5月26日(日)に開きます。マインドフルネスの基本的なメカニズムと,具体的な実践方法について解説します。

興味関心のある方,是非,ご参加ください。下記が予約サイトです。





2024年3月26日

ダークレイン

(原題:The Similars)(メキシコ,2015)

奇天烈映画。そうきたか~。エビ投げハイジャンプ魔球並みの超変化球。これは絶対,カルト映画化するぞ。もうしてるかもね(笑)。激しい雨が降りしきる深夜の,メキシコシティから5時間離れたバス・ステーションでのお話。「ダークレイン」は,話中に出てくるコミックマンガ。

ちなみに,日本公開用の映画ポスターは,あれは,よろしくない。中身を全然表してなくて,かえってチープなホラー映画のイメージにしちゃってる。あの,透明人間みたいな顔面包帯家族のポスターから想像するのとは全然違うぞ,この話。そもそも,この絵の中にいる四人は映画の登場人物と恰好が違うし,映画では包帯人間は一人だけだし,主要な登場人物は四人だけじゃないし(笑)。もったいない。ポスターが,この映画の本当の深い味わいを台無しにしています。

★★★





ニュー・オーダー

(原題:New Order)(メキシコ/フランス,2020)

近未来のメキシコ。貧富の差が激しくなり,国中で暴動が起こる。略奪・殺人が街を破壊する。無政府状態。貧困層の怒りが爆発し,破壊の限りを尽くす。そんな中,裕福な家で豪華な結婚パーティをしていたマリアンは,昔の使用人を助けたくてパーティの途中に街に出るが,暴動鎮圧をしている兵士に捕まる。助かったと思いきや,それは誘拐犯だった。誘拐した人々は拷問され,誘拐犯は身代金を要求する。かたや無政府状態を統治するために軍隊が出動し,徹底した管理の元で,ようやく秩序らしきものを取り戻す。マリアンの母は最初の暴動のときに殺され,父と兄とフィアンセは無事に生き残り,徐々に元の裕福な暮らしを取り戻している。しかし,マリアンはまだ見つからない。

・・・とまぁ,話のミソをネタバレしないように書いてるとややこしいので,とりあえず,観てみることをおススメします。最初は,何だこれ,こんなことあり得るのか,何がどうなってるんだ,と訝しく観ていましたが,しかし,たぶん,政府の統治機構が不安定な国なら,こういうことは十分あり得るのかもしれないなぁと思いました。そう思うと,ものすごく怖い。

★★★


2024年3月25日

シェイプ・オブ・ウォーター

(原題:The Shape of Water)(アメリカ,2017)

ようやく観ることができました。2017年って,もう,6~7年経ってるのか~。とても良い映画でした。ギレルモ・デル・トロ監督。鑑賞後にいろいろと回想すると,あれこれつながってくるので,味わい深い映画です。もう一度観ようと思う映画です。

★★★★


極楽征夷大将軍

垣根涼介 2023 文藝春秋

第169回直木賞。ようやく読みました。弟の直義と足利家家宰の高師直の視点が交互に繰り返されながら話は進む。流れのままに尊氏が征夷大将軍になるころぐらいまでが面白かった。まさに「極楽征夷大将軍」。ここまでで良かったんじゃない?

その後はもう,あいつが怒ったこいつが騙したあいつが敵だこいつが悪いあいつが死んだこいつが殺したのすっちゃかめっちゃかで,事あるごとに進撃して,くっ付いて離れて,合流して寝返っての,まぁ,同じようなパターンが続くだけ。で,後半はあんまり尊氏は出てこないし。

でも,日本史は中学校レベルの知識さえも薄れている素人の私としては,室町幕府(足利幕府)って,こうやって成立したんだ,と改めて色々知って,その点はたいへん面白かった。南北朝とか,やっぱり,学校で習うことって,興味関心がないとすっかり薄れますからね。歴史小説って,面白いし,勉強になります(無論,小説なので,虚実入り混じってると思いますが)。

ちなみに,プロフィールを見てちょっと驚き。垣根涼介氏は,筑波の人間学類心理学専攻出身みたいですね~。しかも卒論は社会心理学の研究室だそうで,5歳上だから,そうすると,堀研究室か?じゃあ,SさんとかIさんとかと同級か?いや,Kさんか?



2024年3月21日

ズゴック

ガンプラ7体目。量産型ズゴック。

HGUCの006番なので,発売はなんと1999年!最近出ているモデルは,パーツが細かかったり,裏側(内側)まで細かい造形が施されていたり,関節の動きがスムースだったりしますが,他のMSとは形がだいぶ違う「ズゴック」だからか,あるいはHGUCの初期発売のものだからか,相対的にパーツも少なく,作りも大雑把でした。数えたら今から四半世紀も前のプラモデルだからねぇ。そんなもんか。でも最終的な出来栄えは,悪くないです。