2016年7月30日

身体と占い

身体はとても具体的なのに,身体をやっていると,やがて「気」とか「エナジー」という(目に見えないモノ・コトの)話になってきて,その辺りからスピリチュアルな感じになってきます。

別にスピリチュアルが悪いというわけではないですが,僕の感覚では「スピリチュアル」という言葉がなんとなくいかがわしいニュアンスを持っているので,なるべく使いたくないのですが,とにかく,そういう話になってきます。

太極拳をやれば必然的に『道徳経』といった道家思想に馴染むわけですが,その道教・道家といえば「タオ」です。タオの話も,やっぱり,大きな自然の力のような話ですから,目に見えないモノ・コトの話です。道家は身体重視であり,とても具体的に健康増進を求めますが,その背景にある考えはとても抽象的です。タオは,言葉で表すことなどできないし,なにものでもあるけれどなにものでもないですから。

こうして中国の古典的な思想に触れていると,『易経』(Yi Jing)もよく出てきます。易経は儒家の教科書とされていますが,道家とも通じます。

易経は哲学書ですが,占術書でもあります。以前,哲学書としての易経に関する本を読んで,翻訳がずいぶん難解で早々に挫折したので,今度は占術としての易経に触れてみようと思い,面白そうなので,易占の本とサイコロを注文しました(笑)。

身体をやっていると占いに至る,という話でした。

2016年7月12日

以前にどこかで書いたか話したかと思うのですが,帯は,やはり良いと思います。

「武術瞑想」と称して動作瞑想を中心にやっている「つくば心身技法研究会」で,私は,空手の下衣に白帯を締めてやっています。研究会に来てくれるみなさんに強制はしていませんので,結果,私だけがしているかたちになっていて,若干,コスプレ感が強いように見えますが(笑),そういう恰好の問題はどうでもよくて,機能的に,帯を締めるのは,良いと思います。

まず,腹の位置が,よく決まります。腰も決まります。つまり,腰腹が決まります。ただしキツく締めすぎてはいけません。キツすぎると腹式呼吸を妨げますので,武術にも瞑想にも向きません。しかし,帯を締めるのと締めないのとでは,腰腹の決まり具合が違います。逆に言えば,帯によって決めるべき腰腹の位置が分かる,ということかもしれません。

次に,丹田の位置が分かります。あるいは,意識すべき下腹の位置を感じやすい,と言ってもよいかもしれません。丁度,帯の結び目が丹田辺りに来るのが,正しい帯の締め方です。よく,腰のくびれのところで締めている人がいますが,あれは間違いです。締める位置が高すぎます。腰のくびれのところで締めると,帯の結び目は臍の辺りか,あるいは,臍よりも上に来てしまいます。それでは一向に腰腹は決まりません。帯というのは,下腹で締めます。

このように,帯は,本来,上衣の上から巻いて,はだけないように身体に固定させる装身具ですが,機能的に見れば,腰腹を決める上で,また,丹田の位置を同定する上で,優れた道具となりえ,また,武術や瞑想の稽古をするスイッチも入る,武道着としての文化的機能も持ち合わせていると思います。

帯は,ネットで簡単に購入できます。送料込みでもせいぜい1000~2000円ぐらいでしょう。お持ちでない方は,一度,試してみてはいかがでしょうか。

2016年7月10日

中西ランド

人類プロレスラー計画「中西ランド」。

仕事の合間の息抜きに,最近よく見ています。Youtubeで見られますし,Youtubeは毎回の冒頭部分だけなので,テレ朝動画で全編,見られます。

新日本プロレスの中西学選手を中心とした30分ぐらいの企画番組で,新日本の選手と,ときどきタレントや芸人の方も出てきて,見ていて楽しい。

何が楽しいのか考えてみたのですが,やはり,プロレスラーというのは,もう見た目がすごい。しかし,ボディビルダーのように筋肉の美しさだけを追求しているわけではなく,この人たちはリングの上で常人を超えたスピードとパワーを炸裂させて戦うわけです。そういう人たちです。まさに超人です。

「中西ランド」では,その,リングの上で身体でもって極限的なエンターテイメントを見せる超人たちが,リング外の普段の会話で普段の顔を見せるところが,そのギャップが,面白い。

天山選手,リングの上だと超怖いけど,ニコニコした普通の優しいお兄さんです。小島選手,リングの上だと妙にハイテンションだけど,普段は落ち着いた知的なお兄さんです。ライガー選手のしゃべりはめちゃくちゃ面白い。スイーツ真壁選手もしゃべりが上手い。永田選手も,頼りになるまともな上司風です。中西選手は,その点,いかにも身体で表現するプロレスラーらしく(?),普段は素朴で不器用な感じで,それがこの番組の基本軸になっていて,良い。

僕はコアなプロレスファンじゃないけれど,かつて猪木や初代タイガーや長州力を普通に茶の間で見ていた世代ですので,やっぱり,超人が圧倒的な身体能力で戦う姿は,魅力的です。それだからこそ,「中西ランド」は面白い。