2018年12月12日

『”老子”の兵法』発売しました!

拙著『”老子”の兵法』が発売開始しました!店頭やアマゾンで,是非お買い求めいただけると嬉しい限りです。スポーツ,東洋思想,自己啓発,ビジネスといった辺りに並んでいると思います。


2018年12月4日

対談:マサ先生

月刊『秘伝』1月号(12月14日発売)に,「ヨガの解剖学」の高村マサ先生との対談記事が載ります。ご興味ご関心のある方は,是非,お買い求め下さい!

マサ先生は独自の「経絡ヨガ」を編み出した鍼灸師・柔道整復師かつヨギーです。ヨガのポーズやムーブメントに経絡・経穴・気などの東洋医学(中国医学)を交えた,アジアンハイブリッドなヨガを提唱しています。

私はこの「経絡ヨガ」のインストラクター講座を受け,合格をいただいているわけですが,そのマサ先生との対談が実現しました。経絡や気や武術についてあれこれ話しているので,良かったら是非。

月刊『秘伝』
http://webhiden.jp/magazine/


ヨガをやっていると「プラーナ」という言葉(概念)が出てきますが,これ即ち「気」です。太極拳や気功を実践する上で重要な概念が,この「気」です。合気道など日本の武術を考える上でも重要な概念です。無論,空手でも(「気」という表現をするかしないかは別として)重要です。気は,経絡を流れます。「経絡ヨガ」とは,ヨガのポーズがこの経絡を刺激して,気の流れを良くするという理論です(あるいは,逆に言えば,経絡や気を意識してヨガを行えば,ヨガの理解がより深まり,ヨガの効果がより高まる,という実践方法です)。

というわけで,ヨガを日頃実践している方で,もう少し自分のヨガを深めたい(広げたい),東洋医学にも興味がある,という方は是非とも,マサ先生の講座を受けることをお勧めします。柔らかいそのお人柄がもう,抜群です!

ヨガの解剖学
https://yogakaibougaku.com/

2018年11月23日

新刊『”老子”の兵法』

12月に,私の新刊が出ます。12月13日に発売予定です。その前後には書店に並ぶと思います。スポーツ,武術・武道,東洋思想,自己啓発,ビジネス,その辺りの棚に置いていただけるのではないかと。

”老子”の兵法

アマゾンですでに予約受付中です。

「老子」(道徳経)は,どなたもすでにご存じかと思います。この「老子」の各章を読んで思ったことをブログ「Mindful Martial Arts: Zen and Tao」で綴ってきたわけですが,それを一冊の本にまとめました。

なので,「老子」の解説本ではなく,「老子」を読んで思った禅やマインドフルネスや武術や人間関係やライフスタイル(生き方)などを,想像力を膨らませて好き勝手に書いたものです。

各章ごとに1枚,イラストレーターの方に描いていただいたイラスト入りですので,非常に読みやすいです。世の中には,「老子」の現代語訳本や解説本は多数あります。本書は,現代語訳でも解説でもなくて,禅的武術的心理学的にタオを読んだらこういう風に読めますね,という本です。

武術を普段していなくても,「武術的」「武道的」というのはこういうことかというが分かるかと思いますし(ただし,私の「武術」「武道」解釈ですが),そういう武術・武道的な生き方を,生活に応用する,というのはアリかと思います。

「老子」の原本やその専門的な解説はちょっとハードルが高いと言う方や,現代語訳本はこれまでに結構読んだと言う方は,こういう変化球の「老子本」も是非良かったらどうぞ。

我々現代人は,古典から色々と学ぶわけですが,そういう学びの一つの例のようなものです。お読みいただいた読者の方が今度は,湯川はこう言ってるけど自分ならこう解釈する,こう読み取る,こう応用する,というのを想像力を膨らませて,それこそ従来の解説本や現代語訳本に縛られることなく自由にやっていただく,そういうきっかけになればと願っています。

もしよければ一冊,お手元に!

2018年10月29日

稔真門

私が所属する空手道場,「糸東流空手術稔真門」の柏道場(柏豊四季台道場,柏旭町道場)のサイトをリニューアルしました。

糸東流空手術稔真門 柏
https://jinshinmon-kashiwa.blogspot.com/

改めて我が稔真門を説明しますと,小林真一先生を代表(総師範)とする稔真門は,糸東流開祖・摩文仁賢和先生の創始した糸東流空手を継ぐ,二代目宗家・故摩文仁賢榮先生,三代目宗家・摩文仁賢雄先生,そして正修館初代館長・故西田稔先生の教えにこだわりこれを正しく練ることで,宗家糸東流を地道に研究・伝承しています。なお,小林先生の直接の師である故西田稔先生は,二代目宗家・賢榮先生の弟子でもあり,かつては,糸洲安恒先生の弟子である修道館・遠山寛賢先生と東恩納寛量先生の弟子である東恩流・許田重発先生の元でも修行をされました。

この宗家糸東流を練る我が稔真門の空手は,いわゆるオリンピック競技に採用される「スポーツ空手」とは異なり,組手や型の競技は一切行いません

ただひたすら形(型)を練ることで,開祖・摩文仁賢和先生の空手的身体,さらにはそこに脈打つ沖縄の偉大な武人達の身体をじっくりゆっくり再体験し,いつの日か自らもそこに到達することを目指しています。

開祖・摩文仁賢和先生は,有名な次の歌を残しています。これこそ,武道家の至る究極の境地であり,まさしく禅の境地です。我が稔真門は,ひたすら形を練りながら,これを実践しています。

何事も 打ち忘れたり ひたすらに 武の島さして こぐが楽しき

このような開祖・摩文仁賢和先生の思いを今に伝える故・西田稔先生と小林真一先生の理念を私なりに解釈して書いたものが,拙著『空手と禅』です。「稔真門」の名は,故・西田稔先生と小林真一先生の名前をそれぞれ取って名づけられました。


柏(豊四季台,旭町)以外に,都内にも二箇所(赤羽,上野),道場を開いています。詳しくは下記,「稔真門」ウェブサイトを御覧ください。(私は主に,柏の豊四季台道場で稽古しています)

糸東流空手術稔真門
https://jinshinmon.blogspot.com/

競技(勝敗)にこだわるスポーツ空手はどうも性に合わない,糸東流宗家直系の沖縄伝統空手を自分のペースでじっくりゆっくり練りたい,と言う方は是非,稔真門へ!


2018年10月16日

骨盤の傾き

空手の稽古の際,以前は骨盤を後傾させることを心がけていましたが,最近,それはもしかしたらちょっと違っていたかもしれないと思って,再検討しています。

例えば,尾骨を巻き込む,臍を上に向けるなど,骨盤の位置あるいは動かし方に関する口伝はあります。これは,尻(の穴)を締める,内ももの締める,腹を充実させる,などのような口伝と,基本的には同じことを言っているものと解釈していました。

この解釈でもあながち間違っていないのは,特に那覇手(剛柔流)では,腰(背中の下部)がほぼ平らになるぐらい丸め込む,とされています。私の理解では,太極拳もそうしているように思います(ここのところの理解は微妙で,要検討です)。

しかし,首里手系統ではそういう風には特に言われていない(ように思います)。夢想会・新垣清師範によれば,武術的にはそこは「袴腰」であるとされています。広い意味で言えば,後傾ではなくむしろ前傾であり,逆です。

ただ,あえて無理に(大げさに)前傾することはないでしょう。となれば,間を取って,ちょうど真ん中,つまり,坐禅をするときの坐り方と同様,坐骨が地面と接する際に前にも後ろにも傾かず,ちょうど良いところで立ち,その上に腰椎・胸椎・頸椎が無理のないS字カーブを描いて乗るような感じが良いのではないかと,最近は思っています。その自然なS字カーブが「袴腰」であろうと思います。

この状態で,腹を充実させれば,尻(の穴周辺の筋肉群=骨盤底筋群)も締まります。師である小林先生も先日,骨盤の傾き(を気にする)よりもむしろ腹の充実(の方が大切)だろうと言っていました。

自然にすっと立っている状態から,膝を曲げればそのまま自然に沈み下がる感じです。

なぜまたこういう考えに至っているかと言うと(また変わるかもしれませんが),骨盤を無理に後傾させながら膝を曲げると,膝(の前)に余計な力がかかるような気がしたからです。骨盤を後傾させようとすると膝はむしろ伸びる方が,体感的には自然な気がします。つまり,膝は伸びようとするのにそれを曲げようとするから,膝に無理が来ているのかもしれない,ということです。それが膝痛の原因の一つかもしれないと思ったわけです。

痛い,ということは,どこか間違っているはずです。その間違いがどこかを探るのも,武術の楽しさの一つです。そうすれば,武術的な身体,空手的身体へとまた一歩近づけます。だから武術は深くて面白い。

2018年9月27日

映画

映画は,約2時間ぐらいのコンパクトな枠の中に,監督の思い描く物語と映像,思想やアイディア,皮肉や比喩などを込めるというところが良くて,映画通とまではいきませんが,映画愛好者です。

といってもなかなか時間がないので,仕事や家事のすき間を見つけて,CS放送の映画専門チャンネルで撮りだめした映画をときどき観ている程度です。あとはせいぜい飛行機に乗ったときぐらいでしょうか。なので,月刊『映画秘宝』誌を定期購読して,映画を観た気になっています。温泉誌を読んで温泉に行った気分になるのと近い。あるいは,吉田類の『酒場放浪記』を観て飲みに行った気になるのと近い(ちなみに,『酒場放浪記』のDVDも全巻所有)。

さて,そんな程度の,ちょっと映画好きなわけですが,『映画秘宝』誌やそれに類する映画解説本でときどき見かけていて,町山智浩氏がナビゲートする番組『町山智弘のVIDEO SHOP UFO』でも取り上げられて放送されたので,これは!と思って早速録画して観た映画があります。

泳ぐ人(原題:The Swimmer)(アメリカ,1968)

いや凄い。これは凄い映画です。凄いものを観てしまった。

というわけで,これからは映画を観たらメモしておこうと思って,ブログを立ち上げました。素人愛好家の映画鑑賞記録なんてあんまり興味関心ないかと思いますので,まぁ要するに公開備忘録です。

ブログ「映画と情」
https://movies-and-emotion.blogspot.com/

ちなみに,読書の備忘録もずっとブログにしています。こちらも何の参考にもならないかもしれないですが,良かったらどうぞ。

ブログ「本と知」
http://books-and-wisdom.blogspot.com/


2018年9月13日

求道者

「つくば心身技法研究会」という研究会を,毎週水曜日の夜に続けてきて,丸4年が経ちました。この9月から5年目に入っています。

そもそも最初なぜ立ち上げたかと思い返せば,ハワイから帰国して,一人でマインドフルネス瞑想を実践し続けても良かったのですが,いろいろとあれこれ試したり研究したりしながら実践する場があれば,自分も自ずと実践するし,参加される方も一緒に実践できるし,せっかくハワイでいろいろ教わってきたし,それを何かしらの形で還元しよう,と思ったためです。

なので,こちら(私)が一方的に教えるような形の「教室」や「クラス」や「瞑想会」ではなくて,あくまで「研究会」としました。まぁ,教えるほど自分も分かっていない,というのもありますし,とりあえず大学内での私的な会だから「研究会」と称しておく方が無難かなと思った節もあります。

しかし,そうは言っても,結果的には,主催して主導していくので,私が考えたやり方や試したいことをほぼ一方的にやっていることに変わりはありません。カルチャーセンターやフィットネスクラブのクラスと,見た目には同じです。となると,カルチャーセンターで私が開講している有料の「マインドフルネス教室」と,毎週水曜日にやっている無料の「心身技法研究会」は一体何がどう違うのだろうかと,ときどき思っていたりもしました。

そんな風に思っていたのですが,昨日,研究会の帰り際,ハタと気がつきました。

「心身技法研究会」に来られて,しかも,長く継続的に来られている方は,いずれも,自己への探究(探求)をされている方だと思ったわけです。まさに,私がこの研究会を立ち上げた意図に沿った形で,一緒に(私の考案したルーティンに従って)瞑想していますが,あくまで自己の問題として,自分自身の心身の研究をその場でされているわけです。つまり,一緒にやりながらも独立した研究者,ということです。

一方で,一回きりで来なくなったりする方も,この4年間で何十人と数え切れないほどいました。数回は来たけれどもその後来なくなった方もおられます。もちろん,通うのが難しい,時間的に都合が悪くなった,自分の考えや趣味趣向と合わない,そもそも湯川と合わない,などなどいろいろ理由はあろうかと思います。ですので,一概には言えませんが,長く続かない方は,自分自身で主体的に自己を探求する場としてではなく,カルチャーセンターやフィットネスクラブの「教室」や「クラス」のように,私が何かを与えてくれる,施してくれる場だと思って来られたのかもしれないなぁと思いました。

カルチャーセンターやフィットネスクラブは,有料ですから,お金を支払って,クラスを受講するわけです。となれば,その支払いに見合ったものをいただく,と考えるのは当然です。ですのでどうしても,与えてもらう,施してもらう(さて,このクラスではどんなものがもらえるのだろうか),という意識になりやすいですし,そもそも,そういう意識で意図的に受けておられる方もいると思います。それは間違いではありません。マッサージを受けるのと同じ感覚です。

加えて,その場合,どうしても即時的な効果効用を求める意識にもなりやすいかもしれません。お金を支払っているわけですから,その場で何らかの効果を実感したいとなります。それは極めて真っ当な感覚だと思います。スーパー銭湯と同じです。


ですが,マインドフルネス瞑想というのは,本質的には,そういうものではありません。


もちろん,私のカルチャーセンターでの教室に来られている方が全員そうだというわけではありません。自己探求の方法を学びに来ている意識の方もおられます。また,「参加して気持ちが良かったです」という感想をいただくのは非常にうれしいですし,やった甲斐があります。しかし,マインドフルネス瞑想は本来,そういう短期的直接的な気持ちよさ(を他者から施されること)を求めるのとは違うところをやろうとしている営みです。それは,自分による自分の探求です。自己を習ふ,ということです。

自己を探求することは,必ずしも常に気持ちの良いものではありません。単に心身ともにスッキリしたいだけであれば,他のスポーツやフィットネス的なヨガや健康体操的な太極拳でも良いわけです。そうではなく,瞑想しようということですから,本来的には,自己存在についての果てしない研究,私とは何か,心とは何か,世界とは何かの探求です。ただ,副次的効果として,意図せずスッキリ感やリラックス感が得られることがあります。それもまた瞑想という営みの一側面です。

この辺りが(意識的にも無意識的にも)分かっていて,根本的なところで自己を探求している人が,「心身技法研究会」で長く続けて来られている方なのだと,そう思いました。私(他人)から与えられる施してくれることを期待するのではなく,瞑想を通じて自分で自分を探求している人です。つまり,<求道者>ということです。

昨日,そう思いました。

2018年8月28日

靴は大事

3ヶ月前に,膝が痛かったり肩が凝ったりして,なかなか治らないのは,靴のせいではないかということを書きました。

あれからちょうど3ヶ月。

いろいろなタイプの靴や履き物を試しました。そうして結果的に辿り着いたのは,やはり,最初にピンと来た,つまり,この靴実験を開始するきっかけとなった,夏仕様のマリンシューズ的なタイプの靴が,足に吸い付く感じでフィットして一番良い,ということでした。

回り回って最初に戻る。

あれこれ探して,cciluというブランドの靴が自分の足にはじんわり馴染む感じがして,気に入っています。最初にピンときたのはノンブランドの靴だったので,たとえそれがフィットしても次に買える保証がありませんでしたから,何かしらどこかのブランドの品が良いと思って,いろいろ探したわけです。ブランドなら,今後も同系統の靴は発売されるだろうから。

ただしかし,これから冬になるので,いつまでもマリンシューズな靴では寒いだろうから,はて,どうしたものか。空手の師である小林先生や故・西田先生は,冬場でも雪駄や下駄を履いている(いた)ので,マリンシューズぐらいどうということもないですが(笑),私は軟弱ですから,同ブランドの夏仕様以外の靴もいろいろあるようなので,それを試してみようかと,とりあえずは思っています。

2018年8月25日

ちょこっと探究クラブ

8月27日(月)に,筑波大学東京キャンパス(丸ノ内線茗荷谷駅徒歩1分)にて,「ちょこっと探究クラブ」という大学の企画でマインドフルネス体験を実施します。

対象は,基本的に小学校高学年から中学生,ということらしいです。11:00~12:00と15:00~16:00の2回,行います。中学生なら自分一人で来るだろうけど,小学校高学年の場合は親御さん付き添いなのかな(付き添いの大人の方は,付き添ってうしろでただ見ているぐらいなら,一緒にやれば良いので,一緒にやりましょう~)。とにかく参加料無料・事前申込不要ですので,お時間あれば是非どうぞ。他にも何人か筑波の先生が来て,実験やら体験やら講義やらをしているようです。夏休みの宿題の参考になるかも?



2018年8月2日

ワークショップ

暑い日が続いています。

さて,先の5月に,高村マサ先生のお誘いで,酒々井にあるルーラルヨガスタジオにてマインドフルネスのワークショップを開催させていただきましたが,その第二段の日程が決まりました。

9月17日(月・祝)

今回のテーマは,私の専門であります「怒り」と「マインドフルネス」です。怒りとは何か,マインドフルネスが怒りとどう関わってくるのか,ヨガ実践がどうマインドフルネスを高めるのか。3時間の長いワークショップですが,前半は理論的な話をし,後半はマインドフルネスの実践を行います。


お時間ございましたら,是非お越し下さいませ!

詳しくは下記HPをご参照ください。

【ルーラルヨガスタジオ】
http://ruraru-yoga.com/


2018年7月23日

大暑

今日は,暦の上では「大暑」だそうで,一年で一番暑い日,ということらしいです。

今年はまさにその通りになっていて,連日の酷暑続きの中で最高になりそうな気配。朝から30度越えしていて,ちょっと尋常ではありません。

暑いと,改めて,人間は身体で生きていることを実感します。暑いと気分が悪いし,思考も働かない。怒りっぽくなるし,ネガティブになる。だから身体が快適な状態でないと心も快適でいられない。逆も然り。心が軋むと体も軋む。

心と身体は不可分で一体です。暑くてそのことを改めて思いました。

2018年7月12日

ワールドカップ

いよいよワールドカップロシア大会もあと少し,決勝を残すのみ。フランス対クロアチア。ベルギーに惜敗した日本としては,是非ベルギーに決勝まで行って欲しかったですが,残念でした。

しかし,オリンピックやワールドカップなどの世界大会を観戦していると,勝負を賭けるスポーツは実にわくわくするし,人間の限界に挑戦する姿は感動するし,その躍動する身体は見ていて惚れ惚れします。

自分もああいう風になりたい,自在に動けるシャープな身体を獲得したい,という思いについつい駆られますが,しかし,当たり前ですが自分のような素人・凡人には,あそこに到達することは無理なことは百も承知しています。

ただ,素人なり凡人なりに可能な範囲で,自己の身体を知り,調え,鍛えていくという営みは,誰でもできるものですし,そもそも武術とは凡人向けの修練システムだと思うので,私のような者は,頑張らない程度に,日々武術稽古に励むわけです。

そういう稽古であれば,動物として気持ちが良いですし,何より,身体的存在として,生きている感じがします。ワールドカップを見て刺激を受け,日々,無理のない程度に,緩~く,修行を積み重ねる毎日です。

2018年7月2日

調える

「靴実験」続行中です。

何がどう原因でそうなるのか,今まで持っていた靴なども,今一度履き替えながら,検証しています。今までは,足(足の甲や足首周辺)が痛いからと,緩めにコンバースを履いていましたが,甲の安定なのか足首の安定なのか,いろいろと試しています。

やはり心なしか,膝(特に左膝)の具合も良いような気がしてきました。しかし,劇的に緩和しているわけではありません。左側の股関節の具合も悪いときがありましたら,それはほとんどなくなりました。それから,長年困っている肩こり(特に左肩)が和らいだ気もします。これは少し不思議。でもきっと関係あるような気がしています。

やはり人間,バランス(調和)ですね~。そしてそれは足から。立つことが,立って歩くことが基本の動物ですからね。調えていきたいです。

最近,漢方薬を飲んでます。眠ることが身体の回復にはもっとも重要です。どうも眠りが浅いので,こういうとき人によっては睡眠薬を処方してもらって飲む,ということも聞きますが,僕は漢方にしました。しかし,苦い(笑)。良薬口に苦し。でもこれもまた,身体を調える一つの手立てだから,なんだか楽しい。

2018年5月26日

靴は大事?

長いこと膝(特に左膝)の調子がイマイチよくなく,消炎剤塗ったり,接骨に行ったり,サポーターをしたり,寝床での寝方を変えたり,歩き方に気をつけたりと,いろいろ試してきました。一応,観念して整形外科に行って見てもらいましたが,骨や軟骨には異常はありません。消炎剤をもらっただけでした。一方,接骨の先生曰く,たぶん靱帯を慢性的に痛めていて,稽古をするたびにまた痛めるから結局治らないのではないか,ということでした。

ただ,そうかと思って,多少稽古の量や質を緩めてみても,それほど変化はない。確かに,ちょっと多くやったときの翌日なんかは痛みは増しているから,関係なくはないでしょう。しかし,稽古の仕方,特には立ち方や足の向きや力の入れ方などが悪いのかと,いろいろと立ち方や足の位置を工夫してみても,それほど大きな違いはない。

(なお,そうやって,痛みがあるから,いろいろと立ち方や足の位置を工夫するということは,それはそれで面白く,ある意味,怪我の功名とも言えるかと思うのですが・・・痛くなくなれば痛くないに越したことはない:笑)

とにかくいろいろあれこれ試してなかなか治らないのが,左肩の痛み(肩こり)と左膝の痛みで,左肩は10年ぐらい前から(30代中頃から),左膝は4年ぐらい前から(40代になってから),なんとなく続いています。

そこでハタと気がついたことがあります。

この10年間ぐらい,唯一,変えずに全く同じことを続けているものがあります。それは,「靴」でした。コンバースのハイカットを,もうかれこれ10年以上ずっと履き続けています。足が幅広なので,大きめのサイズのコンバースを緩く履いていたのですが,もしかしたら原因はこれかもしれません。

だいたい素人的に考えても,足下が緩ければ必然,膝でバランスを調整をしようとするわけで,もしかしたら自分は10年以上かけて膝にじっくりゆっくり負担をかけてきたのかもしれないと思ったわけです。

この発想は,突然湧いたわけではなく,紐靴でない夏用の涼しげな靴をたまたま店頭で見かけて「かっこいいなぁ」と衝動買いをしてしまったのですが,しかし「ああ,やっぱり緩めの紐靴でないと足が痛いなぁ,やっぱりコンバースか」と思って履かずにいたのです(これまでもそうやっていくつも靴を無駄買いしてきました)。ただ,そこでふと膝のことが頭に思い浮かび,もしやと思って履いてみているところです。足は締まって痛くても緩くない靴の方が,膝がぐらつかないよなぁ,と。

ですので,現在,実験中。

さて,10年かけて膝に負担を掛けてきたことを思えば,数日間で効果が現れるとは思えませんから,少し気長に実験を続けたいと思います。ちょうど夏で,その夏用の靴は涼しくて蒸れにくいのもありがたい。ちょっと若者風で,足先も軽やかになる。

後日,靴レポートがなければ,靴は関係なかったとご想像ください(笑)。

2018年4月24日

マインドフルネスのワークショップ

GW明け,5月12日(土)に,千葉県酒々井にある,「ルーラルヨガスタジオ」にて,マインドフルネスのWSをさせていただくことになりました。お一人だけでも,また,お友達をお誘いの上でも,是非,お越し下さい。

http://ruraru-yoga.com/events/

今回のWSは,ルーラルヨガスタジオのマサ先生にお誘いいただきました。私がマサ先生の「経絡ヨガ」インストラクター養成講座を受けたのがきっかけで,こうして今回,お話をいただきました。ありがとうございます。

おおまかに前半はマインドフルネスについての座学,後半はボディワーク(エクササイズ)の実践,という構成です。全体で約3時間のWSです。

マインドフルネス,瞑想,ヨガ,武術など,そういう類のものはまったく初めてという方でも,全然OKです。

もちろん,ヨガやスポーツのインストラクターやコーチの方,武術の指導者の方,茶道・華道・書道などの師範の方なども大歓迎です。

さらには,教育や医療などの現場で働いている方や,ご自身の生活で何かしらヒントにならないかと考えている方など,少しでも興味関心ございましたら,ご遠慮なくご参加ください。

お待ちしています!

2018年4月13日

陳氏太極拳

先日,私の住む千葉県柏市に,陳氏太極拳協会の陳沛山老師が来られました。陳氏太極拳協会の協会員の方のみではなく,一般(柏市民?)にも無料で公開された講習会でしたので,是非ともかの有名な陳老師を「生で」拝見しようと,参加してきました。

というのも,稔真門の門人のお一人がこの陳老師の太極拳もされていて,お誘いいただいたわけです。ありがとうございました。

まずもって,陳老師のお人柄が良い。だいたいにおいて,こうして日本中に何千人何万人と多くの会員が集まってくるのは,太極拳の技術と思想(理論)の確かさもさることながら,それを伝える人の人柄の良さは,やっぱり,重要な要素だと思いました。

つまり,技術や知識がどれだけ確かで豊富でも,人柄の悪い人に教わりたいとは普通,思わないわけです。あらゆる知は,単に知のみを学ぶのではなく,人は人を学ぶのですから,「私はやがてこのような人になりたい」と思えるからこそ,その人から知を学びたいと,「その人の知を学べばこの人のようになれる」と思うからこそ,その人からその人の知を学びたいと,思うわけです。

だから,人柄というのは重要です。いや,もしかしたら,技術や知識よりも重要です。それが人というものだと,つくづく,思います。

もちろん,完璧な人間などいませんから,どんなに人柄が良く見えても,聖人君子ではないかもしれません。聖人君子に見えるのは,単に見る側の理想を勝手に投影しているだけかもしれません。でも,不完全な人間らしさも含めて,その人の誠実な人柄というのは,自然と醸し出るものです。

無論,陳老師の太極拳の技術と思想,ごくごく短い時間での,ほんの触りの体験だけでしたが,それはそれでなるほどと思えるところが満載でした。日曜日の朝から,とても良い時間をいただきました。ありがとうございました。

2018年3月21日

陽ヨガ

最近,ヨガに凝っています。

先日は,オダカヨガというのと,イシュタヨガというのにチャレンジしてみました。いずれも,よく動く(筋肉を使ったり伸ばしたりする)ヨガであり,陰ヨガに対して「陽ヨガ」と呼べると思います。

オダカヨガは,まるでダンスや舞踏のようなヨガです。素人である僕にとってはかなりの運動量であり,柔軟性や動きの柔らかさも必要とするため,動きを真似るので精一杯でした。見るとやるのでは,全然違います(笑)。一方,イシュタヨガは,ハタヨガベースのいわゆるヨガらしいヨガだと思いました。ただ,あんまりポーズを完成させることは意図していないようなので,身体には優しい方です。しかし,いわゆるヨガらしいヨガ(ハタヨガ)は,やっぱりかなりの運動量であり,疲れます。

まともなヨガの先生ならば大概,正しく動かせるようになってくると疲れない,筋力はそれほど要らない,と言います。実際,そうだと思います(無論,骨格上,できないポーズや動きもありますが)。だからヨガの修行は楽しいし,そうやって自己の身体に気づいていく,動きや形やエネルギーを発見していく喜びが,ヨガにはあるのだと思います。その過程が,自己との対話であり,存在の認識につながるのだと思います。

ただ,その上でさらにいえば,どうやって自己の身体に向き合っていくかを考えたときに,それこそ,向き不向き(好き嫌い)はあると思います。つまり,ヨガのどの流派や方法論や考え方が自分に向いているかは,人それぞれ,違います。つまり,努力すれば誰しもが同じハードルを越えられるかというと,必ずしもそうではない,ということです。

きっと,到達するところは同じかもしれませんが,そこへ辿り着くルート(あるいはハードルの種類)が違うのだと思います。だから,あんまり無理はしないで,その人に合ったヨガをやれば良いのだと,改めて思いました。こういうのは,いろんなヨガをやってみないと分からないので,オダカヨガとイシュタヨガのチャレンジは,僕にとってとても良い機会でした。

今のところ,僕には,陰ヨガが合っています。静かにじっとしているヨガです。経絡や気などを重視している点も,とてもフィットしています。

ヨガはヨガでも,本当にいろいろあります。これからも,機会があれば,いろんなヨガを試してみたいと思います。

2018年3月11日

経絡YOGA

またもや無謀にも,ヨガ指導者養成講座に申し込み,行ってきました。今度は「経絡YOGA」です。しかし,今回のこの講座は,非常に良かったです!

まずもって,「経絡YOGA」の考案者であり講師である高村マサ先生のお人柄が良い。その物腰柔らかなお人柄から醸し出る説明の分かりやすさ。短い時間の中で明確かつコンパクトに要点を伝え,一方で,重要なところは何度も繰り返しつつ,丁寧に学習の定着を図る。だから,講座を受けていて楽しい。

ヨガの解剖学.com
http://yogakaibougaku.com/


おかげさまで東洋医学やヨガの知識の深さや広さを知ることができました。2日間で東洋医学を学びきることはもちろん不可能なわけですが,その要点を知り,アプローチしていく入口あるいは端緒のようなものを得ることができました。本当に充実した2日間でした。

「経絡YOGA」とは,簡単に言えば,東洋医学(五行陰陽,経絡・経穴,気など)を背景に,ヨガのアーサナ(ポーズ)を行うものです。そもそも,アーユルベーダも中医学も東洋の伝統的なアプローチであり根っこは同じでしょうから,何か全く別のものをミックスさせて新しいものを創造したわけではなく,理論的にも実践的にも相通じています。例えば,東洋医学における気は,ヨガではプラーナ。経絡はナディ。その意味で,「経絡ヨガ(Meridian Yoga)」というものは一般用語(ヨガの種類)としてあるわけですが,マサ先生の考案した「経絡YOGA」は,マサ先生にしかできないものであり,その意味ではオリジナリティが高い。

東洋医学に興味関心のある方,ヨガに経絡の知識を加えたい方,是非,マサ先生の講座を受講することをオススメします。絶対に良い。絶対に損はしないです。

2018年2月19日

東海村体育協会

昨日,茨城県の東海村の体育協会さんのお誘いで,マインドフルネスの講習会をさせていただきました。参加者は東海村の各種スポーツ連盟のみなさんで,それぞれに日々,そのスポーツの普及と指導に尽力されている方々でした。

前半は理論的な話40分ぐらい,後半は実践を1時間行いました。やはりマインドフルネスの理屈を1時間弱でするのはなかなか難しく,参加者のみなさんも分かったような分からないような未消化な様子でしたが,後半,格技場の畳の上で実技をして,そこそこ理解していただけたかなと感じています。


身体でもって心を理解する。

湯浅哲学的には,これが東洋の伝統的な修養あるいは人間教育です。そして改めて思うに,これこそが体育なのではないでしょうか。身体を鍛える(健康な身体になる),競技に勝つために努力する(忍耐力を養う),集団での秩序を身につける(他者を尊重し,他者と調和する)。体育の目指すところとして即座に思いつくのはこうした面であり,これらがたいへん重要であることも間違いありません。ただ,そのもう一つ向こう(あるいは裏側)には,身体を通して自己の内面と向き合うことが,自己を知り,心を理解することにつながるのではないかと思います。

つまり,身体を通した心理学です。それも一人称の心理学,一人心理学,主観の心理学です。湯浅的に言えば「主観主義的科学」です。

東海村からの帰りの電車の中で,そんなことを思いました。

2018年2月12日

陰ヨガ

先日,”無謀にも”,「陰ヨガ」の講師養成講座に参加してきました。

約20名ほどの参加者の内,大半はヨガのインストラクターをすでにしているか,これからなろうという女性ばかりでした(お一人だけ年配の男性!素晴らしい!)。この講座は,全米ヨガアライアンス資格取得のためのクラスにもなっていて,多くはその取得課程にいる生徒さんたち,ということです。

最近,陰ヨガを始めて,瞑想(マインドフルネス)重視なところや,経絡・気などの東洋医学理論と融合しているところが良くて,また,陰ヨガをした後,真冬なのに何時間も身体がポカポカしていて身体的に効果の実感があり(通っているその陰ヨガの先生は,「陰ヨガの後は温泉に入った後のようになる」と言っていたのですが,その意味が分かりました!納得),これは面白いぞと思って,もう少し深めたいと思うようになりました。

そこで早速,陰ヨガについてサラ・パワーズの本(日本語版『陰ヨガの新しい教科書:インサイト・ヨガ』)を読んだのですが,もうちょっと詳しく実践的に知りたいと思って,思い切って受講しました。まずは期待通り,陰ヨガの歴史的背景から,各種ポーズのコツや,陰ヨガをする上でのポイント(注意点)をコンパクトに学べました。願わくばもう少し陰陽や五行や経絡の話を期待していましたが,そこはさすがに全米ヨガアライアンスの資格取得課程の一環でもあり,深めることはありませんでした(この辺りをさらに深めたい人は,「経絡ヨガ」をすると良い,と先生は言っていました)。

そして,そもそもこの講座は講師養成のためなので当たり前なのですが,インストラクターとしての心構えというか,ヨガクラスの生徒さん(受講者)への配慮というか,言うなればヨガ講師の思いというか目線というか心の内というか,そういうものも知ることができました。講座の講師は,中野憲太先生という「シュリダイヴァ・ヨガ」で有名な熱い方でした。

一日みっちりの集中講座だったので心身ともに疲れましたが(陰ヨガなのに:笑),とても良い経験でした。

2018年1月17日

ヨガ

昨年の秋は,どうも調子が全体に悪かったのですが,年末年始は概ね回復しました。年のせいかストレスのせいか,おそらく免疫力が下がっているのだと思われます。

年明けて,全快というわけではなく,なんとなくまだ低調ですので,探り探りやっています。

その年末年始でヨガ教室に通い始めました。スポーツジムのフィットネスなヨガクラスも良かったのですが,朝から場所取りのために並んだり焦ったりするのも,ヨガをすることと相反している気がして,もう少しヨガをゆったりできるところを探していたところ,良い教室を見つけました。

つくづく感じたのは,ヨガは,やると活力というかエナジーのようなものが湧きますね。もちろん,太極拳も湧きます。

疲弊するぐらいハードな運動は,息切れして疲れ切ってしまって,あんまりエナジーが湧く感じはしないと思います。ですから,空手も,形(型)をじっくり丁寧に練るのが,やはり,良いと思います。

はぁはぁぜいぜいやる,有酸素系のフィットネスとは違います。体脂肪はあまり燃焼しないと思いますが,しかし,その代わり,エナジー,気,プラーナ,マナ,なんでも良いですが,そういうのが身体を巡る感じがします。

免疫力を少しずつ回復していきたいと思います。

2018年1月9日

ラジオで録音出演

明けましておめでとうございます。

突然ですが,1月12日(金)の24:00~24:30,J-WAVE(81.3FM)の「Koh Gen Do WORDS ALIVE」という番組の中で,感情について話します。すでに録音は済んでいて,どう編集されているのか分からないのですが(たぶんごく短い時間かと思いますが),とりあえず解説しています。お暇な方は是非。