2019年3月18日

ナイファンチとサイ

沖拳会・山城美智師範の著書『泊手「突き」本』に,ナイファンチはサイの型であると書いてあったので,試しにサイを持ってナイファンチをやってみました。適当なところで適当に振りながらやっているのですが,これがすこぶる合っている!

空手は深い。

しばしば武器術(琉球古武術)と空手は両輪だと言われますが,武器をやれば空手が深まり,空手によって武器がより使えるようになる。ナイファンチの通り動けば,サイが自然に使えるし,重みのあるサイを使うとナイファンチのときの身体操作がよりはっきり自覚・体感できる。

というわけで,この感覚が気に入って,ここ数ヶ月,サイ・ナイファンチをやっています。




2019年3月1日

肥田式強健術

昨日,月刊『秘伝』誌の特集企画で,肥田式強健術研究会の富田高久先生と対談させていただきました。


肥田式強健術研究会
http://hidashiki.com/

あいにくの雨で,冬の寒空でしたが,大塚の道場は清潔で暖かく(また,都心とは思えない閑静な住宅街の中のある,明治期の洋館のような建物),2時間ほどでしたが,いろいろとお話できて勉強になりました。今回の対談のテーマは「呼吸法」ということで,肥田式強健術における呼吸法とその意義・効果などを,富田先生ご自身とお弟子さんの実演を交えて教えていただきました。

「肥田式強健術」という名称や「肥田春充」先生のお名前は,武術をやっている者なら一度は耳にしたことがあるかと思いますが,私も実際,どんな内容のものなのかはこれまでよく知りませんでした。今回,対談させていただくということで,事前にいただいた資料やネットに出ているような情報,それにYoutubeでの肥田先生の映像などを見てみたり,直接富田先生にお会いしてお話を伺ったりして,改めて肥田式の奥深さを知りました。

肥田式強健術の八大要件というのがあって,基本的には身体の鍛錬(健康増進)なのですが,実際にやって深めていくと,最後は心の鍛錬(健康増進)になっている,そういうプログラムなんですね。お話を聞くと,プログラムに含まれる技法は,現代の科学的知見や科学的トレーニングとも通じるし,東洋伝統の武術や瞑想とも通じていて,肥田先生は,このプログラムを約100年前に考案しているというところが,純粋に驚嘆に値します。だから今でも実践者が大勢いて,入門者も後を絶たないんですね。

月刊『秘伝』5月号(4月中旬発売)に掲載予定です。ご期待ください!