2016年12月21日

新刊いよいよ発売!『空手と太極拳でマインドフルネス』

年明け1月に,いよいよ新刊が発売されます。出る出ると言いながら,今になりましたが,いよいよ,出ます。

タイトルは,空手と太極拳でマインドフルネスです。




1月中旬には書店に並び始めるかと思います。大きな書店でしたら,「スポーツ」や「武道・格闘技」の棚に並ぶかと思います。ぜひ皆さま,書店で手に取っていただき,「はじめに」や「目次」を読んでいただき,何か心に響くものがありましたら,是非,そのままレジの方へ進んでいただければと思います。

空手稽古の新しい観点の導入,言ってみれば一つのパラダイムシフトを狙いました。競技空手とは異なる武道空手の稽古の奥深さを堪能するためのメソッドです。空手の本質へと至る一つの道を描いたつもりです。本書ではそれを,「大人の武術」「大人の稽古」「大人の空手」と呼んでいます。

40歳を超えたら,大人の空手を!

それが生涯武道としての,沖縄古流の本来の空手です。試合で勝つためにではない,決して飽きることのない奥深い武術修行のコツを,ここにご提案します。是非是非,ご一読を!!!

著者 湯川進太郎


2016年12月19日

膝の違和感

もうずいぶん長いこと左の膝が少し痛いなぁと思っていて,しかし,激痛でもないから,だましだまし稽古をしていました。そういえば,ちょうど一年前に早朝ジョギングをした頃,もうすでに違和感があった記憶があります。

ちなみにもうジョギングはしていません(笑)。ジョギングで脂肪燃焼・体脂肪カットを狙った一年前でしたが,2ヶ月ほどやってその後続きませんでした。やっぱり,あんまりハアハアゼイゼイやるのは向いていないようです(朝,寒いし)。

一方,この秋からスマホのアプリで食事と運動の記録を始めて,4ヶ月で4キロ減量しました(1ヶ月で1キロのペース)。腹囲も血圧もコレステロールも正常値になり,メタボ脱出。おめでとうございます。「あすけん」というアプリですが,無料だし,なかなか良いです。ただし,こういうのは,コツコツ記録するのが好きな人向きですね。

さて,そのわずかな膝の痛み(違和感)のせいか,動きの全体のバランスが欠け,とうとう先月ぐらいに,なんとなく足の付け根が痛み出し,そのせいか腰も痛くなり,右膝も痛くなりと,連鎖してきたので,かかりつけの接骨院に行ってきました。

稽古は,あんまり無理してやり過ぎるのもよくありませんね。そんなに激しく長時間やっているわけではないのですが,毎日のことなので,徐々に蓄積してきたようです。

40歳を過ぎたら,自分の身体をよく観察しながらやるのが大切だとつくづく思います(今度出る本にもこのことを詳しく書きました)。膝や腰の様子によく耳を傾け,対話しながら,稽古していこうと思います。

2016年11月13日

月刊『秘伝』12月号

11月14日(月)に発売される,月刊『秘伝』12月号に,私へのインタビュー記事が載ります。研究の変遷と武道との関わり,マインドフルネスと武術(空手・太極拳)について,あれこれ話しています。ちなみに今号(12月号)は,「空手」特集でもあります。また,藤本靖先生の連載の特別記事として,私も登壇しました,先日のソマティック心理学協会での「呼吸」のワークショップのレポートが掲載されています。

もし良かったら,書店でお手に取って,かつ,もし良かったら,そのままレジに向かって下さい(笑)。



2016年11月7日

マインドフルネス学会シンポ後記

昨日,日本マインドフルネス学会第3回大会のシンポジウムに登壇してきました。テーマは「身体」であり,他のシンポジストの先生方の話を,たいへん興味深く聴かせていただきました。

私は,箸休め的役割で,他愛ない武術の話をしてきましたが,武術の話をするのは楽しいし,何よりこうしてマインドフルネス学会で話す機会をいただいたことに感謝です。

午前は「マインドワンダリングとマインドフルネス」というテーマのシンポジウムで,これも興味深く聴きました。

しかし,やはり脳の話になってくると,やっぱり難しい。脳の話は,そもそも考慮に入れる情報量が多く,部位の名称からネットワーク的な話まで複雑でややこしく,しかもそういう知見が日進月歩で増えていきます。正直言えば全然ついていけない。

昔から変わらないけれど,私の認知的なキャパを超えるというか,議論になかなかついていけないというか,聞いている内に分からなくなるというか。今回,この辺りの理解を深めようと思ってシンポジウムを聞きに臨んだわけですが,逆に改めてそう思いました。

だから,普段,授業や研究会や講演で,あんまり脳の話は自分からしない方がいいかもなぁとも,改めて思いました(笑)。そのことが分かったこともまた収穫の一つ。生兵法は怪我の元。

2016年10月25日

マインドフルネス学会シンポ

11月6日(日)の午後,日本マインドフルネス学会第3回大会のシンポジウム「マインドフルネスにおける身体の役割」に登壇します。場所は,早稲田大学国際会議場です。

日本マインドフルネス学会第3回大会
http://mindfulness.jp.net/taikaiNo3.html

私の話す題目は,「武術を通して見る身体の統合」ということで,武術とマインドフルネスについて話す予定です。お時間のご都合つく方,是非,ご来場くださいませ。

シンポジストは他に,関西大学の菅村玄二先生,早稲田大学の木甲斐智紀先生,大分大学の村上裕樹先生です(司会は琉球大学の伊藤義徳先生)。みなさん,我が国のマインドフルネスの研究と実践の第一線で活躍されておられる先生方です。

こうしてみなさん一線の専門家ばかりですし,来場される先生方もみな専門家ですから,今回,私は,心理学者というよりもどちらかといえば「武術家」として呼んでいただいたものと勝手に解釈しています。

シンポジウムが今から楽しみです。


2016年10月17日

ソマティック心理学協会後記

16日(日)に,ソマティック心理学協会第3回大会の分科会にて,話題提供してきました。板張りの運動室でのレク&ワークで,私自身も裸足と空手下衣という恰好でプレゼンし,3時間弱ですが,とてもリラックスできて楽しい時間でした。

この協会は,身体に関する(あるいは身体を通した)実践家,臨床家,療法家,療術家の方が大半のようですので,そういうまさに一線で活躍されておられるプロの方に話をするのはまさに「釈迦に説法」だったであろうと思うのですが,私自身,非常に良い時間を過ごさせていただきました。

なにより,山本篤先生と杉山幹先生による,肋骨や背骨や横隔膜や骨盤など呼吸に関わる解剖的構造的運動機能的生理的・・・要するに物質的な身体の説明が,とても分かりやすくかつ新鮮で,私自身が勉強になりました。もちろん,一度話を聞いて全部理解した,というわけではなく,これを入口に,ちょくちょく調べてみよう,と思ったということです。

この分科会に呼んでいただいた藤本靖先生に感謝です。

それから,「アクティブ禅・達磨のボディワーク」の名古屋勉先生も,聞きに来ていただきました。ありがとうございました。

この他にも,いろいろな方にお会いできて(ご挨拶したかった先生,初めてお会いする先生などなど),お話しできました。なので,非常に有意義な良い一日でした。

みなさんに感謝です。

2016年10月9日

ソマティック心理学協会

10月15日(土)・16日(日)に,日本大学百周年記念館(文理学部キャンパス)にて,日本ソマティック心理学協会の第3回大会が開催されます。

私は,2日目16日(日)の午後,昼のSPN分科会「みんなが気になる『呼吸』のこと」という企画に,話題提供者として登壇します。興味関心がおありでご都合つく方,是非ともお越しください。

日本ソマティック心理学協会第3回大会詳細↓
http://somaticjapan.org/3rd-conference2016


企画者の藤本靖先生の話によれば,当日は,いつでも身体を動かせるように,机と椅子ではなく,床に腰を下ろしてお聞きいただくような感じになるそうです。呼吸関係のワークですので,服装はなるべく動きやすいゆったりとしたものの方が良さそうですね。

私の他には,音楽家専門の身体トレーナーをされている理学療法士の山本篤先生,全米公認アスレティックトレーナーの杉山幹先生も話題提供されます。

果たしてどういう展開になるのか分かりませんが,楽しみにしています。


2016年9月29日

カロリー

ここ1ヶ月,スマホのアプリを使って,毎日の食事によるカロリー摂取と運動によるカロリー消費の量を記録しています。いくつか試しましたが,総合的に見ると,「あすけん」ってのが,良いですね。

そうしますと,自分がいかに今まで,気がつかずに食べたり飲んだりしていたか,に気がつきます。要するに,いかに食べ過ぎていたかに,気がつきます。そりゃ,いくら運動しても,なかなかお腹は凹まんわ。

というわけで,ここ数年,お腹が出てきて(内臓脂肪?),血圧ももともと高いし,コレステロール値も高く,結果,健康診断や人間ドックでメタボ(あるいはその予備軍)だと判定されるようになって,もう少しちゃんと腹を凹まそうかと思い至ったわけです。

自分で言うのもなんですが,見た目にはそんなに太っていないけれど,隠れ肥満?隠れメタボ?というやつですね。確かに,腹回りに脂肪がじんわりと溜まっています。

ノートと鉛筆を持ち歩くのは大変なのでつい記録し忘れることがありますが,スマホはいつもポケットに入れているので,すぐに記録できます。文明の利器。

食は気なり。

何をどのくらい食べるか,そのことに気づきつつ食べるには,こういうアプリを利用するのも良いかもしれません。

2016年9月12日

食は気なり

道教の教えに従えば,食は気です。我々人間は(心も身体も)気でできていると考えるので,人間を構成する食もまた気と考えます。だから,何を食べるかはとても大切であり,また,食べ過ぎ(過剰)や食べなさすぎ(不足)も良くありません。

というわけで,「食は気なり」。

そうやって,良いエナジー(気)を適度に摂る,というようにイメージを働かせると,自ずと,なんとなく,良いエナジーのものを摂ろうとか,エナジーの摂り過ぎや摂らなさすぎに気をつけるとか,そんな気分になるものです。

気があるとかないとか,実在するとかしないとか,そういうことではなくて(そういうのはどうでもよくて),気という概念もしくは理屈で物事を考えると,分かりやすいし,やりやすいし,説明しやすいし,結果,いろいろと得るものがある(つまりプラスになる),ということですね。

気の考えってのは,だから,損はない。

一方で,じゃあ,気ってなんだろうなと思うに,人間の持つイメージ力みたいなものと合わさって実際の体感として現に感じられる,という現象だとすると,イメージしているのは私で感じているのも私だから,自己内生成された単なる主観的実体です。

そういうものだから,内気功というのはあり得るけれど,他方,外気功ってのは,だから,よく分からないので,どうしても胡散臭くマユツバな感じがします。

しかし,それもまた,考え方の一つだとすれば,別に悪いことではないし,間違っているわけでもない。個を超えた気の伝達・伝導のようなものを,互いにイメージとして共有できれば,成立しうるものかとも思います。あるいは,何らかの物理的効果(攻撃やマッサージなどの力の,物理的生化学的作用)をどう説明するかの問題だとすれば,その場合もまた成立しえます。そういう効果を,「気が伝わったのだ」と表現するかしないかだけの問題だからです。

いずれにせよ,食は気なり,ということで,日々の食事を大切に。

2016年9月7日

生涯学習センター

8月から2ヶ月間,茨城県の県南生涯学習センターで,『実践・身体心理学:武術エクササイズで健康に』ということで,武術を用いたマインドフルネス瞑想の講座をしています。

受講生のみなさん,毎週,熱心に通って,実践していただいています。本当にありがたい。

この講座は7週のみの単発の講座なので,ずっと続くわけではないですが,この講座の受講を期に,マインドフルネス瞑想の良さに触れていただき,各自,太極拳やヨーガや気功,あるいは,華道や茶道や書道など,マインドフルネス瞑想となる身体活動を続けていただければと,思っています。

ゆったりと,柔らかく,呼吸と身体につながる。身体の声を聴き,今ここに在るがままに在ることを,全身で実感する。

受講生のみなさんにとって,何か一つでも得られるものがあれば,成功かなと,思っています。

2016年8月12日

オリンピック

今,リオオリンピックの真っ最中であり,ブラジルはちょうど日本と12時間時差があるそうで,放送時間が昼夜逆転しています。

しかし,スポーツ選手ってのは,本当にすごい。よくあそこまで自分を鍛え上げられるなぁと,つくづく感心します。オリンピックの場に出てくる人たちはまさに,運動に関して人類の頂点に立つ超人だと思います。

ある競技におけるある一定の能力を,どこまで伸ばせるか。そしてそれを試合の場でどこまで発揮できるか。そのためにひたすら毎日,はぁはぁぜいぜいと,自分を鍛えるわけだから,すごい。

競技力を伸ばすために身体を徹底的に鍛えることと,瞑想的に身体を練ることとは,全く異なる方向性にあると思いますが,「勝ちたいという感情ですら邪念」と吉田沙保里選手が言っていたと福原愛選手が言っていたのは,とても瞑想的,とても禅的だと,思いました。

つい日本選手を応援したくなりますが,他の国の選手も同じぐらい自身を鍛えてライバルとしのぎを削ってこの場まで来ているわけで,そういう意味では,どの国の選手も自分の力を存分に発揮して戦って欲しいものです。きっと,みんな,勝ちたいよなぁ。

よく,こういうスポーツの勝負事では,「勝ちたいという思い」だとか「最後まで諦めない」だとか「勝ちへのこだわり」だとかが勝敗を決する,というような言い方がされます。それはそれで一つの真理なのだと思います。モチベーションを維持したり,底力を発揮したり,最後まで力を振り絞ったりする大きな原動力となるでしょう。

でも,さらにその上を行く心境としては,たぶん,吉田選手の言うように,この(誰よりも勝ちたいという強い思いを持った人たちが集まっている)オリンピックの場に立ってして,(勝負を諦めるとか試合を投げ出す,という意味ではなく)「勝ち負けへのこだわり」を捨てた(超えた)選手が最強なのではないかと,思います。

なんか,やっぱり,すごいな~,吉田沙保里。


2016年7月30日

身体と占い

身体はとても具体的なのに,身体をやっていると,やがて「気」とか「エナジー」という(目に見えないモノ・コトの)話になってきて,その辺りからスピリチュアルな感じになってきます。

別にスピリチュアルが悪いというわけではないですが,僕の感覚では「スピリチュアル」という言葉がなんとなくいかがわしいニュアンスを持っているので,なるべく使いたくないのですが,とにかく,そういう話になってきます。

太極拳をやれば必然的に『道徳経』といった道家思想に馴染むわけですが,その道教・道家といえば「タオ」です。タオの話も,やっぱり,大きな自然の力のような話ですから,目に見えないモノ・コトの話です。道家は身体重視であり,とても具体的に健康増進を求めますが,その背景にある考えはとても抽象的です。タオは,言葉で表すことなどできないし,なにものでもあるけれどなにものでもないですから。

こうして中国の古典的な思想に触れていると,『易経』(Yi Jing)もよく出てきます。易経は儒家の教科書とされていますが,道家とも通じます。

易経は哲学書ですが,占術書でもあります。以前,哲学書としての易経に関する本を読んで,翻訳がずいぶん難解で早々に挫折したので,今度は占術としての易経に触れてみようと思い,面白そうなので,易占の本とサイコロを注文しました(笑)。

身体をやっていると占いに至る,という話でした。

2016年7月12日

以前にどこかで書いたか話したかと思うのですが,帯は,やはり良いと思います。

「武術瞑想」と称して動作瞑想を中心にやっている「つくば心身技法研究会」で,私は,空手の下衣に白帯を締めてやっています。研究会に来てくれるみなさんに強制はしていませんので,結果,私だけがしているかたちになっていて,若干,コスプレ感が強いように見えますが(笑),そういう恰好の問題はどうでもよくて,機能的に,帯を締めるのは,良いと思います。

まず,腹の位置が,よく決まります。腰も決まります。つまり,腰腹が決まります。ただしキツく締めすぎてはいけません。キツすぎると腹式呼吸を妨げますので,武術にも瞑想にも向きません。しかし,帯を締めるのと締めないのとでは,腰腹の決まり具合が違います。逆に言えば,帯によって決めるべき腰腹の位置が分かる,ということかもしれません。

次に,丹田の位置が分かります。あるいは,意識すべき下腹の位置を感じやすい,と言ってもよいかもしれません。丁度,帯の結び目が丹田辺りに来るのが,正しい帯の締め方です。よく,腰のくびれのところで締めている人がいますが,あれは間違いです。締める位置が高すぎます。腰のくびれのところで締めると,帯の結び目は臍の辺りか,あるいは,臍よりも上に来てしまいます。それでは一向に腰腹は決まりません。帯というのは,下腹で締めます。

このように,帯は,本来,上衣の上から巻いて,はだけないように身体に固定させる装身具ですが,機能的に見れば,腰腹を決める上で,また,丹田の位置を同定する上で,優れた道具となりえ,また,武術や瞑想の稽古をするスイッチも入る,武道着としての文化的機能も持ち合わせていると思います。

帯は,ネットで簡単に購入できます。送料込みでもせいぜい1000~2000円ぐらいでしょう。お持ちでない方は,一度,試してみてはいかがでしょうか。

2016年7月10日

中西ランド

人類プロレスラー計画「中西ランド」。

仕事の合間の息抜きに,最近よく見ています。Youtubeで見られますし,Youtubeは毎回の冒頭部分だけなので,テレ朝動画で全編,見られます。

新日本プロレスの中西学選手を中心とした30分ぐらいの企画番組で,新日本の選手と,ときどきタレントや芸人の方も出てきて,見ていて楽しい。

何が楽しいのか考えてみたのですが,やはり,プロレスラーというのは,もう見た目がすごい。しかし,ボディビルダーのように筋肉の美しさだけを追求しているわけではなく,この人たちはリングの上で常人を超えたスピードとパワーを炸裂させて戦うわけです。そういう人たちです。まさに超人です。

「中西ランド」では,その,リングの上で身体でもって極限的なエンターテイメントを見せる超人たちが,リング外の普段の会話で普段の顔を見せるところが,そのギャップが,面白い。

天山選手,リングの上だと超怖いけど,ニコニコした普通の優しいお兄さんです。小島選手,リングの上だと妙にハイテンションだけど,普段は落ち着いた知的なお兄さんです。ライガー選手のしゃべりはめちゃくちゃ面白い。スイーツ真壁選手もしゃべりが上手い。永田選手も,頼りになるまともな上司風です。中西選手は,その点,いかにも身体で表現するプロレスラーらしく(?),普段は素朴で不器用な感じで,それがこの番組の基本軸になっていて,良い。

僕はコアなプロレスファンじゃないけれど,かつて猪木や初代タイガーや長州力を普通に茶の間で見ていた世代ですので,やっぱり,超人が圧倒的な身体能力で戦う姿は,魅力的です。それだからこそ,「中西ランド」は面白い。

2016年6月21日

エモーショナル・ボディワーク

先週末,日本感情心理学会第24回大会があり,無事終了しました。

http://jsre.wdc-jp.com/conf/2016/

18日(土)の夕方には,私が企画した,JIDAIさんによる特別講演&WS「身体を感じて心に触れる:ボディワークを通した感情の客観的体験と癒し」,盛況でした。

http://jidai9.wix.com/jidai

参加者は,感情心大会の参加者層の中でも,比較的若い人たちが多かった様子でしたが,みなさん,JIDAIさんのインストラクションにしたがって,身体を動かしながら感情を味わうという体験に,新鮮さと驚きを感じながら,楽しく2時間を過ごしていただいた感じでした。

こうした身体的なアプローチのワークは,おそらく,臨床方面の学会や研修会では時々あるのだと思うのですが,通常の心理学の学会では,今までなかったのではないかと思います。そういう意味で,非常に希有な試みとして,参加者のみなさんの「記憶」に残る大会になれば良いなぁ,と思っています。

今回の感情心でのJIDAIさんのワークを逃した方,是非,JIDAIさんの通常クラスや単発ワークにご参加ください。

こうしたワークを実践するとき,たぶん,各自感じるものは違います。ですから,得るものは必ずしも同じではありませんが,JIDAIさんに会えば,必ず,何かしら得るものあります。

そこからまた新たな発見が,生まれます。

2016年6月10日

感情心理学会

今月6月の,18日(土)・19日(日)の2日間,筑波大学にて,日本感情心理学会の第24回大会が開催されます。

18日(土)の午後には,マイムアーティストのJIDAIさんをお呼びし,特別講演&ワークショップを開催します。大会への当日参加,大歓迎です。JIDAIマイムを体験できる貴重な機会です。

当日参加費 会員 7,000円 非会員 8,000円
(なお,JIDAIさんの特別講演&ワークショップのみの参加費,というのはありません)


詳しくは,下記,大会ウェブサイトをご覧ください。

http://jsre.wdc-jp.com/conf/2016/


会員・非会員に拘わらず,多くの方のご来場をお待ちしています。

2016年6月6日

イメージ

イメージの違いだけで,身体の感覚は,ガラリと変わる。

真北斐図先生の著書,『HOW TO 太極拳のすべて』で説明されていた,棒の例え。棒を立てようとするとき,手の平に載せて棒を下から支えようとするのではなく(ふらふらしてバランスを保つのに一苦労します),上からつまんで吊すようにすると(ただぶら下がっているだけなので,重力に引っぱられて),安定するよね,という例えとイメージ。このイメージで,自分が棒になったつもりで立つと,身体感覚は全然違います。

詳しくは,真北先生の本を読んでいただくとして,これ,やってみると,すぐに実感できます。

道教系の技法は,イメージが大切です。それは広く「存思(法)」と呼ばれます。気を回し,気を巡らせるとき,イメージを大切にします。だから,太極拳には,イメージを豊かにする,色んな言葉や表現があります。どうやって立つかにも,こうして,色々とイメージや表現(わざ言語)が駆使されています。

イメージは,大切です。なので例えば,何も,「気」を,実体のあるエネルギー体のようなものとして,信じたり認めたりする必要は全くない。ただ,イメージの持つ力ってのは,確実にあります。この点,私は,だから,「気」に関しては,機能主義・機能論者です。

2016年5月25日

老眼

もうはっきりと老眼です。40を過ぎて,なんだか近くが見えにくいと思っている内に,あっという間に近くの文字にピントが合わなくなりました。

先日,子どもの運動会で,ビデオカメラを構えたところ,カメラの小さな画面がまったく見えない(笑)。

眼鏡を外して,顔を寄せれば見えます。しかし,眼鏡を外したら,ビデオカメラで撮っている(遠くにいる)子どもそのものが見えない。ということで,もう,ビデオカメラの画面を通して子どもの様子を見ることに専念しました。まぁ,その方が,最近のカメラは精度の良い望遠レンズなので,遠くにいる子どもの表情まではっきりぶれずに見られて,良いわけですが。

身体は,40を境に,変わります。
今,そのことを,本にしています。

今年の夏もしくは秋,乞うご期待。

2016年5月2日

バスケットボール

今年秋に,バスケットボールの統一プロリーグ「Bリーグ」が開幕します。中学高校と一応バスケ部だった者としては,非常に感慨深い。これまでもbjリーグとNBLがあったけど,2つもリーグがあるから中途半端でなんとなく落ち着かず,国内トップのプレーを観てみたいという気がどうにも起きませんでした。そもそも,どっちがトップか分からないし。

しかし,トップリーグが2つあるからオリンピックに出してやらないと国際バスケットボール連盟からキツく灸を据えられて,慌てて川渕チェアマンをトップに据えて本腰を入れてリーグを統一し,ようやくこの秋の開幕にこぎつけました。めでたい。

やはりこういうプロスポーツは地元のチームを応援するに限ります。さて,この辺りのチームと言えば・・・

B1(1部リーグ)
千葉ジェッツ (ホーム:船橋市)

B2(2部リーグ)
茨城ロボッツ(つくばロボッツ) (ホーム:つくば市)

サッカーなら柏レイソルがありますが,残念ながら,ホームが柏のチームはありませんでした。サンロッカーズというB1のチームがあり,ここは日立がスポンサーですのでレイソルと同じ黄色いユニフォームに「HITACHI」のロゴマークが全く同じですが,しかし,ホームは東京(渋谷)なのです。秋からは「サンロッカーズ渋谷」という名前になります。

というわけで,昨日,そのサンロッカーズvsストークス(西宮)の試合が,最近完成した流山市のキッコーマンアリーナでありましたので,観てきました。たぶん,生まれて初めて日本のトップ選手のプレイを生観戦。

芝の上で広々と球を展開するサッカーや広い球場を球がカーンと飛んでいく大迫力の野球とはまた違う,スピーディな攻防の展開やトリッキーでクイックな動きは,観る価値ありです。というか,個人的にはまた,バスケをやってみたい。もちろん,勝ち負け関係なく,遊びで,ですが。

とりあえず,Bリーグは,ジェッツとロボッツを応援しよう。

2016年4月21日

普段,毎朝自宅で稽古するときは,寝て起きたままの恰好でしていましたが,ふと思い立ち,数日前から,帯だけ締めてやっています。スウェットというかスポーツウェアというか,要するにねまきの恰好に帯だけ締めて,これだけ見れば奇妙ですが,帯というのは改めて,面白いと思いました。

まず,腰腹が決まりやすくなります。それから,丹田の位置が意識しやすくなります。なので,呼吸を意識しやすくなります。

瞑想をするためには,ベルトなど腰を縛るものがない,ゆったりした恰好で行った方が良いし,しばしばそう説かれることが多い。確かにそうだと思う。ゆったりと身体を緩めることが,瞑想には必要です。だから帯はしない方が良いのではないか,という考えもあると思います。

ただ,帯は,そんなにきつく締めるものではありません。臍の下に結び目が来るように,きつすぎず緩すぎず,締めます。丹田に呼吸を入れたときにちょうど張りが来て腰腹が決まるぐらいが,ちょうどよいのではないでしょうか。

ベルトは,ズボンが下に落ちないように腰のくびれで締めます。臍の上です。ここを締めると,腹式呼吸をしたときに腹が詰まって息苦しい。一方,帯は上衣がはだけないようにするためですから,下腹で締めます。つまり臍の下です。臍下の丹田の前です。だから,腹式呼吸をしても腹は詰まりませんから,息苦しくありません。

というわけで,昨日の「心身技法研究会」では,帯を締めてやってみました。空手家など,”マイ帯”を持っておられる参加者の方には,帯を持参してもらいました。

これがやっぱり,なかなか,良い。

よく,剛柔流の人などは,上衣を脱いでサンチンをしたりしますが,このとき,帯はしてたりします。ズボンと帯。どうしてこういう恰好で練っているんだろう,なんで帯だけしているんだろうと不思議でしたが,(その人たちがどういう理由で帯だけ締めているのかは本当のところ定かではないですが)その理由の一つが少し分かった気がします。

2016年4月12日

花粉症

とうとう今年,花粉症デビューしてしまいました。マスクが離せません。

3月末から4月に入ってからひどくなってきました。典型的な,スギ・ヒノキの花粉症のようです。特には目のかゆみと鼻の奥やのど(扁桃腺)辺りのつんとした痛み。ここ数年徐々に症状が出てきましたが,今年は,完全にマスクがないといられないほどに。

ようやく花粉症の人の気持ちが分かりました。

以前は,マスクをずっとしていて息苦しくないんだろうか,人と話をするときぐらいはマスクを取った方が良いんじゃないかと思っていましたが,息苦しかろうが,メガネが曇ろうが,人にどう思われようが,マスクをしている方が楽なので(また,取ったり付けたりするのが面倒なので)取れないんだなということが,ようやく分かりました。

人生は,経験してみないと分からないことだらけです。

2016年3月31日

武術と瞑想を考える

先日,古くからの友人である東海学園大学の河野和明先生(進化心理学者,古流柔術家)と,伊藤君男先生(社会心理学者)と,河野先生の研究室で2時間弱,武術と武道,それからマインドフルネスや瞑想について,お話しする機会がありました。

いや,お二人と話せたことで,自身の考えを改めて見つめ,こねて,練り,まとめ,再編し,再確認し,並べ直すことができました。お二人とも非常に真摯にご質問いただき,お聞きいただき,本当に,心から感謝です。何より,2時間あっという間でした。

今回,身体心理学ワークショップということでお呼ばれして参りましたので,このディスカッション2時間とその後のタイチーのワーク1時間は,私個人としてはとても実の濃い3時間でした。さらにワークショップ後の焼き肉も堪能させていただきました。

ありがとうございました。

名古屋周辺で,身体と呼吸を味わう瞑想的武術としてのタイチー(太極拳)をやってみたいという方,東海学園大学の河野和明先生に,ご一報ください。あるいは,私にご一報くだされば,河野先生につなぎます。

2016年3月16日

月刊『秘伝』4月号発売!

月刊『秘伝』4月号が先日,発売されました!

大型書店のスポーツ雑誌コーナーにはだいたい置いてあります。4月に入ると売り切れている可能性はありますが,amazonでも購入できます。『秘伝』のウェブサイト「WEB秘伝」でも購入できます。

私が文を書きました正修館館長・西田稔先生の評伝が掲載されています。小林先生と私とで,西田先生の教えについて,簡単な技術解説もしています。

是非みなさん,お一人一冊,お買い求めくださいませ。



2016年2月29日

月刊『秘伝』2016年4月号(3月中旬発売)

武術・武道の専門誌,月刊『秘伝』(BABジャパン)に連載していたコラムが,2月半ばに発売された3月号にて,終了しました。全15回でした。お読み頂いていた読者のみなさま,どうもありがとうございました。

さて,コラム連載終了後の,3月半ば発売の4月号にて,西田先生の特集記事が掲載されます。文章は私が書きました。技術解説は,小林先生と私で演じています。

糸東流正修館の西田稔館長が「なぜ凄いのか」の理由の一端として,その特異な空手人生を,稚拙ながら文章にしてみました。西田先生に会って直接稽古をつけてもらえば,体感としてその「凄み」を実感できるわけですが,その凄みの下支えとなっている希有な空手家人生は,空手史に残すべきだと考え,『秘伝』誌上に,こうして記事にしていただきました。

正修館関係者の方はもとより,流派問わず多くの空手家諸氏に,是非手にとって読んでいただければ幸いです。

空手とは沖縄の武術です。あえて「沖縄」というタームは使っても使わなくても良いですが,しかし,そもそも沖縄の武術であることを決して忘れることなく,本土であろうと海外だろうと,その術の本質を伝えるべきだと,僕は思います。この記事で,そんなことも伝わればと,思っています。

2016年2月18日

気感

気の感じ。

気感というのは,あります。「気」は,物理的に測定できないので,存在するわけではありませんが,しかし,それがある「感じ」というのは,します。つまり,ないのだけれど,あるような感覚を得ることはできます。

特に,太極拳のエクササイズで,開合なんかをしていると,よく感じられます。あるいは起勢や按掌なんかを繰り返ししていると,感じるようになってきます。

個人的には,動かしている手の平を中心とする身体感覚の,ある種の錯覚だと思っていますが,しかし,気を回す,気を練る,その感じは,やればやるほどだんだんと,確かなものになっていきます。

道教系の瞑想は,イメージが大切です。気を回す,気を練る,丹を練る,そういうイメージ。身体の中を気が巡るイメージ。そうして,身体が活性化する。そういうイメージ。道家の,こういう風にイメージを重視した瞑想法は,「存思法」というらしい。

人は,意外と,単純にできていて,そうして気が巡って活性化するイメージは,やがて,心身の健康につながる。ような気がする。この「気がする」というのは,とても大切です。いわゆるプラシーボ効果ですが,これが結構,自浄作用というか自己治癒力として,よい働きをします。

エナジーが,巡る。気が,満ち満ちる。

じゃそのエナジーって何?気って何?という話ですが,物理的に測定できるような実体ではなく,あくまで実践して初めて分かる感覚,そういう身体の状態の知覚感です。たぶん正体はイメージによる錯覚みたいなものだと思いますが,まぁしかし,体験的には,確かに,ありますね。

だから身体は面白い。

2016年1月25日

再生感

寒い日が続きます。朝も零度に近い寒さで,正直,走りに行くのが億劫になります。基本的に激しく運動して疲れるのが好きではない故,ますます走るのが億劫になります。

そこをなんとか走りに出かける。長時間ぜいぜいやるのが嫌いなので,とりあえず,脂肪が燃焼するとよく言われる15分~20分だけ,走る。それ以上は頑張らない。決して速く走ろうとしない。

今朝もまた激しく寒いので(九州方面では記録的な雪が降ってます・・・),いつもより暖かい恰好をしてとにかく15分だけでも走りに行きました。

それで感じるのですが,やっぱり,走ると,身体が再生するというか,まぁ,これを「リフレッシュ」とありきたりに呼べば要するにそうなのですが,心身がクリアされる,リセットされる,そういう感覚が味わえます。

だから,朝一番にクリアにしておくとその日がクリアになる,という意味もあるし,あるいは,夜に走る人がいますが,あれは,その日一日大変だったり頑張ったりした心身をリセットする,という意味もあるんでしょうね。

でも,こういうリセット効果,クリア効果,再生効果は,たぶん,速く走るとか長く走るとか,頑張って走ったら,得られないかもしれない。もちろん人に寄るでしょうけれど。少なくとも自分のような運動嫌いには,頑張らないことが肝要ではないかと思います。

そこそこのスピードでそこそこ走る。これで良いのではないかと。別にマラソンランナーになるわけでもないし。

2016年1月21日

大寒

今日は「大寒」だそうです。一年で一番寒い日,と言われている。確かに今日は朝,寒かった。暖冬暖冬だと言って暖かい日が続いていましたが,このところめっきり寒くなりました。

寒くなると身体が縮こまる。必然,猫背になる。うつむき加減だと気分もネガティブになる。Embodied Cognitionの良い例。

ヨーガ,気功,武術,坐禅その他,東洋的心身修養法のいずれもが,頭が上に引っぱられるかのように(あるいは頭の上から吊られているかのように,あるいは頭を上に押し上げるように)自然に背筋を伸ばすことを勧めます。

寒いのでつい縮こまってしまいますが,なるべく,スッと立つように,していたいものです。

2016年1月8日

メタボとジョギング

メタボかどうかは,腹囲(お腹周り)と,中性脂肪または善玉・悪玉コレステロール,血圧,血糖の値でもって,決まることになっています。

男性であれば腹囲が85cm以上であることがまず第一関門。内臓脂肪がそこそこついていると,軽々超えますね。身長や体格も相対的に関係すると思うので,絶対値として85cmというのはどうかと思うのですが,僕(身長177cm)は前からずっと基準値付近をさまよってました。

一昨年ぐらいに体重が増えたせいもあり(喫煙をやめたせいで,明らかにその分よく食べるようになったのが原因),腹囲は基準を超え,血圧が高くなり,コレステロール値も悪くなり,結果,一昨年とうとうメタボ合格。おめでとうございます。

というわけで昨年の正月から1年間,とりあえず,糖質を取りすぎないことと野菜を多く取ることを心がけたので(慢性的に逆流性食道炎なので,原因となる胸やけ防止にもなる),1年間かけて体重が3キロ減り,腹囲も4cm減り,血圧も正常値に戻りました。

さて,それでもう少し腹囲を減らしたい(内臓脂肪を減らしたい)と思い,また,悪玉コレステロールも減らしたいと思い,それには有酸素運動が一番良い,ということなので,この年始から,走ってみることにしました。ジョギングです。

有料のジム(スポーツクラブ)に通ってエアロビ的フィットネスを週1回1時間とかするよりも(他人の指示にしたがって,他人と合わせて一緒に動くのが,基本的に嫌い),15~20分で良いから無料でできるエクササイズを自分のペースで毎日やる方が性に合っているので,ひとまず,売り場で一番やすいジョギングシューズを購入し,走ってみました。

ゆっくり軽くですが,こうしてちゃんと「走る」というのを,ずいぶん長い間してこなかったので,改めて走ってみて,肺と呼吸と空気を感じられ,走り終わった後は,身体全体が活性化したような感じになりました。そして何より,身体中いろんなところが筋肉痛になったので,いかに普段使ってない筋肉があるかを実感しました。

そういうわけで,軽くでもとにかく走るってのは,メタボ対策にも良いし,身体を活性化させておくのにも良いし,走るという行為に集中し呼吸と身体へ注意を向けるワークとしても良いので,続けられる限り続けてみようと,思っています。まぁ,動物として,多少は走れないとね。

とりあえず,今年の新年正月から始めるエクササイズ。ジョギング。