2016年4月21日

普段,毎朝自宅で稽古するときは,寝て起きたままの恰好でしていましたが,ふと思い立ち,数日前から,帯だけ締めてやっています。スウェットというかスポーツウェアというか,要するにねまきの恰好に帯だけ締めて,これだけ見れば奇妙ですが,帯というのは改めて,面白いと思いました。

まず,腰腹が決まりやすくなります。それから,丹田の位置が意識しやすくなります。なので,呼吸を意識しやすくなります。

瞑想をするためには,ベルトなど腰を縛るものがない,ゆったりした恰好で行った方が良いし,しばしばそう説かれることが多い。確かにそうだと思う。ゆったりと身体を緩めることが,瞑想には必要です。だから帯はしない方が良いのではないか,という考えもあると思います。

ただ,帯は,そんなにきつく締めるものではありません。臍の下に結び目が来るように,きつすぎず緩すぎず,締めます。丹田に呼吸を入れたときにちょうど張りが来て腰腹が決まるぐらいが,ちょうどよいのではないでしょうか。

ベルトは,ズボンが下に落ちないように腰のくびれで締めます。臍の上です。ここを締めると,腹式呼吸をしたときに腹が詰まって息苦しい。一方,帯は上衣がはだけないようにするためですから,下腹で締めます。つまり臍の下です。臍下の丹田の前です。だから,腹式呼吸をしても腹は詰まりませんから,息苦しくありません。

というわけで,昨日の「心身技法研究会」では,帯を締めてやってみました。空手家など,”マイ帯”を持っておられる参加者の方には,帯を持参してもらいました。

これがやっぱり,なかなか,良い。

よく,剛柔流の人などは,上衣を脱いでサンチンをしたりしますが,このとき,帯はしてたりします。ズボンと帯。どうしてこういう恰好で練っているんだろう,なんで帯だけしているんだろうと不思議でしたが,(その人たちがどういう理由で帯だけ締めているのかは本当のところ定かではないですが)その理由の一つが少し分かった気がします。

0 件のコメント:

コメントを投稿