2017年3月21日

内側の感覚

武術は,身体の内側の感覚が重要だと思う。

私は武術の達人でも何でもないから,そんな素人が何を知ったようなことを言うか,という話ですが,外側の動きだけを真似たところで,それは術の半分までしか到達していないんじゃないかと思います。術の本質は,内側の感覚にある。

だから,師が弟子に内側の感覚を伝えることは,とても重要だと思います。別な言い方をすると,内側の感覚を伝えない(伝えようにもそういう感覚を大事にしていない)師は良師ではないと思う,ということです。そもそも,武術家として中途半端です。

競技をやっている人たちは,審判が外から勝敗(善し悪し)を判定するので,どうしても見た目にこだわっているように見えます。いわば外側の感覚を重視している。そこに興味関心があるし,そこについての言語しか持っていないかのように見えます。

本当の武術は,内側の感覚を重視します。人にどう見えるかは一切関係ありません。そういう稽古をひたすらやっていると,それはやがて禅になります。外側の感覚をひたすらやっても,残念ながら,禅にはなりません。

私はそう思います。

2017年3月9日

先生の研修会

昨日,都内のとある私立中高一貫校で,先生方を対象に,マインドフルネスについてお話させてもらいました。1時間半ぐらい話した後に,20分ほど,実践としていくつかのワークを行いました。

無極,雲手,起勢,坐禅(呼吸瞑想)。

ちゃんと数えていませんが,たぶん30人ほど来ていただいていて,お忙しい午後の時間帯にもかかわらず,たいへんありがたく思いました。教育にいろいろなものを取り入れよう,生徒指導にそれを活かそうという,この私立校の先生方の熱意を感じました。教育ですから,まずは教育者である先生たち自身が新しい何かを学ぼうとする心を常に持ち続けることが,生徒に対して学ぶということの範となるのだと思いました。

行きに,大勢の生徒たちとすれ違いましたが,みんな,良い意味でちゃんとしたまじめそうな生徒さんたちでした。みんなそれぞれがんばれ~。若者は,良いなぁ。