2016年6月6日

イメージ

イメージの違いだけで,身体の感覚は,ガラリと変わる。

真北斐図先生の著書,『HOW TO 太極拳のすべて』で説明されていた,棒の例え。棒を立てようとするとき,手の平に載せて棒を下から支えようとするのではなく(ふらふらしてバランスを保つのに一苦労します),上からつまんで吊すようにすると(ただぶら下がっているだけなので,重力に引っぱられて),安定するよね,という例えとイメージ。このイメージで,自分が棒になったつもりで立つと,身体感覚は全然違います。

詳しくは,真北先生の本を読んでいただくとして,これ,やってみると,すぐに実感できます。

道教系の技法は,イメージが大切です。それは広く「存思(法)」と呼ばれます。気を回し,気を巡らせるとき,イメージを大切にします。だから,太極拳には,イメージを豊かにする,色んな言葉や表現があります。どうやって立つかにも,こうして,色々とイメージや表現(わざ言語)が駆使されています。

イメージは,大切です。なので例えば,何も,「気」を,実体のあるエネルギー体のようなものとして,信じたり認めたりする必要は全くない。ただ,イメージの持つ力ってのは,確実にあります。この点,私は,だから,「気」に関しては,機能主義・機能論者です。

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