2015年3月21日

ヨーガ

佐保田鶴冶。日本でヨーガと言えば,佐保田先生。その,佐保田先生の著書『ヨーガ入門』を読みました。詳しくは,「書評」のところにも。

さて,ヨーガとは何か,その本質を知りたければ,一にも二にもまず,本書を読むべきでしょう。この佐保田先生というのは,立命館と阪大で教鞭を執り,阪大を定年退官した後にヨーガを始め,そこから極めた人です。もちろん,専門はインド哲学なので,ヨーガを理解するための歴史的理論的素地は膨大に蓄積されているわけですから,実践的な修得もきっと早かったのでしょう。

しかしそれにしても凄い。退官してから天命をまっとうするまで,25年間。その間に,本書を出したのは,ヨーガを始めて13年ぐらいしてから。うううむ,それでこの理論的および実践的な内容の充実振りと奥深さは,なんとも驚嘆に値します。

「書評」にも書きましたが,世の中,いたるところで「ヨガ」教室があって,これは勝手なイメージだけれど,だいたいスポーツクラブとかの巷のヨガなんて,もうただのストレッチングやフィットネス程度としか扱われていないのではないだろうか。有酸素系のヨガフィットとか,パワーヨガとかあるし。まぁそういうのもまた一つの進化形なのかもしれないけれど,しかし,本質的にはそんなのは「ヨーガ」でなない。「ヨガ」ですね。「ヨーガ」ではない。

だから,どうせやるなら「ヨガ」ではなくて「ヨーガ」が良い。もう,厚みや深さがまるで違う。そして,「ヨガ」をやって「ヨーガ」をやった気になってはいけない。英語で言うと,どちらもyogaだから分かりにくいけれど,日本語だとこうやって多少区別できるから(区別していない場合もあるだろうから,絶対ではないけれど),目印にはなるので,良い。

究極的にはヨーガは瞑想であり坐禅と等しいですが,佐保田先生の言葉で言えば,「ヨーガは宗教」です。その意味で,究極的には武道も瞑想です。空手やタイチーは,武術ですが,瞑想です。武の術を通した瞑想です。

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