2020年2月15日

耳を澄ます

南直哉という禅のお坊さんの書いた「刺さる言葉」という本を読みました。この本は,恐山菩提寺院代の南師のブログの再編集本なので,これはこれでとても面白いことがいろいろと書いてあって読んでいて飽きないのですが,この中で,南師自身の座禅について,書いてありました。

そこには,まず,南師は,座ったら耳を澄ます(聴覚を鋭敏にする)というようなことが書いてありました。座禅の様子,マインドフルネスの方法論・手順として,呼吸に意識を向けるとは良く(誰でも)書いていることですが,まず耳を澄ませというのは初めて読んだ気がします。

早速最近,試していますが,これがなかなか良い。耳を澄ますと,静かな部屋だと思っていても,部屋の内外から色々と聞こえてきます。ますこうして感覚を鋭くする,これを身体全体に広げていく,という具合です。なので,是非とも試してみることをお奨めします。

南師は,ときどき何時間も座禅するよりも,毎日5分でも良いから座禅をする,すなわち座禅を習慣化することこそ只管打坐だとも書いてました。私は禅僧ではないですが,普段そう思って実践しているし,人にもそう話しているので,本物の禅僧である南師の言に勇気を得ました。

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