2023年3月16日

2067

(原題:2067)(オーストラリア,2020)

やたらピンチや葛藤にさいなまれる主人公とその周りの登場人物の行動や態度の理由がいろいろとよく分からないところがたくさんあって,映画的ご都合主義のオンパレードかと思いきや,見終わった後にいろいろと反芻するに,まぁそれなりに辻褄は合っているような気がします。よく分からないところは,そこそこ解決されます。

しかし,なんで主人公のイーサンが大人になるまで(だいたい20年間ぐらい?)計画が実行されなかったのか,そこんところがやっぱりよく分からん。大人じゃないと操作できないとか,9歳の子供じゃ転送に耐えられないとか,人間を転送する技術に至るまで20年の時間を要したとか,何か一つ理由があればいいんだけど・・・途中で見逃したかな?(「技術を完成させるのに20年を要した」のかもしれません。もう一度観たら分かるかも)

タイムトラベルものです。壊滅的な環境破壊によって,人口酸素によって生き延びている近未来の地球。2067年。万策尽きたところで,407年後の未来から一つのメッセージが届いた。それは,「イーサン・ホワイトを転送しろ」であった。407年後に生き延びた未来人が,何か根本的な解決を与えてくれるのかもしれない・・・。

もう一つ分からない(引っ掛かっている)のは,イーサンの妻の態度と言動。なぜ未来へ行くことをそんなに奨めるのか。夫を愛する奥さんであれば,「あなた,そんな危険なところへ行かないで!離れ離れになるのは嫌!二度と戻ってこれない(会えない)かもしれないじゃない!」なんて言って別れを惜しむ(=イーサンを止める)どころか,むしろ行く方を推す,ってのはちょっとどうなんだろう?(何か裏があるんじゃないの?と勘繰るも,結局,裏はない)ここは,何かの使命感に駆り立てられて,危険を冒してまでも行こうとするイーサンを引き留める方が良くて,その引き留める妻を説得して,涙の別れ,って方が自然なんじゃないかね。葛藤を演出するにはその方が良いわけだけど,行きたがらないイーサンを行くように説得する妻の,行動原理が良く分からん。

もう一つ分からないのは,なぜ母親と9歳のイーサンは,父親の指示で「夜の散歩」に出かけるのか(実際,そのために,母親は殺されるのだが)。もう一つ決定的に分からないのが,・・・ああ,こう書き始めると,いろいろ分からないところがやっぱりたくさんあります。

★★


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