2023年5月21日

9つの脳の不思議な物語

ヘレン・トムスン(著)仁木めぐみ(訳) 2019 文芸春秋

非常に稀な神経・精神症状を呈している患者自身に,どのような感じなのかをインタビューしたり,その患者の主治医やそうした症状の専門家にインタビューして,疾患の謎に迫る科学読み物。単に科学的な追求ではなく,その本人がどのようにその世界を生きているかに注目しているところが新鮮でした。オリバー・サックスとか,ヴィラヤヌル・ラマチャンドランとか,最近だと,『私はすでに死んでいる──ゆがんだ<自己>を生み出す脳』のアニル・アナンサワスーミーとか,その線の話です。面白かったです。勉強になりました。


0 件のコメント:

コメントを投稿