2024年2月26日

結城秀康:秀吉と家康を父に持つ男

大島昌宏 1998 PHP文庫

NHK大河ドラマ『どうする家康』が非常に面白くて,普段ドラマなんて一切観ないのに,毎週楽しみにして観ていました(『冬のソナタ』以来)。ドラマには,名前のよく知っている者から知らない者までいろんな戦国武将が出てくるので,もうちょっと知りたいと思って『戦国武将伝』(東日本編,西日本編)なんてのも読んだりして,にわかに戦国武将に興味が湧いてます。

というのもやっぱり,NHKの大河ドラマなんかで出てくるエピソードは,史実に基づいていたり創作だったりするのでしょうが,きっと,そういう歴史モノを読んでいる(分かっている)人からすれば,史実か創作か区別がついて,史実に基づいていれば有名な場面だったりやりとりだったりするわけで,つまり,そういうのを知っていればさらにドラマや小説が楽しめることになります。知に広がりとつながりができる。縦糸と横糸が紡がれて鮮やかな模様が浮き出てくる。これこそまさに教養ですね。

歴史モノ自体,もともと興味関心はなかったので,この辺の知識は,中高の教科書レベルかそれ以下(なぜならすっかり忘れているから)だったので,改めて,「ふうん,なるほど~」と感心しています。やはり,歳を取ったから歴史に興味を持ち始める,というのも一つの要因ではないかとは思っています。なんだろうね,オッサンの歴史好き(笑)。

さてその『どうする家康』を見ていて,個人的にものすごく気になった人物が,この人,結城秀康です。私のような素人の知る歴史の表舞台には出てこないけれど,とんでもなく数奇な運命に翻弄されたこの人,一体どういう人生をどういう気持ちで過ごしたんだろうと,興味が湧きました。加えて,勤務する大学が小山にあるので,結城はすぐそばであって,それもまた何か興味をそそられる一因となりました。小山は,小山評定の小山ね。

歴史小説って,作者によって描き方は全然違うでしょう。たとえば,『どうする家康』だって,これ,松本潤さんが主演してるから綺麗に描かれてるけど,秀吉を主人公にしたら,まったくの悪人(腹黒い狸)に描かれたりするわけで,小説もドラマも,脚本によって全然違うことは明らかです。なので,「結城秀康」の歴史小説を,他に2冊買いました。これから読み比べてみるつもりです。


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