2021年7月26日

犬鳴村

(日本,2019)

清水崇監督の,2年前にかなり話題になった作品。いつか観たいなと思っていて,ようやくAmazon Primeで観ることができました。

犬鳴村。それは,地図に載っていない村。日本国憲法が通じない村。犬鳴トンネルから通じている心霊スポットだが,実際,どこにあるのか分からない。物語は,そこに通じるトンネルを発見して犬鳴村に辿り着いてしまった心霊YouTuberな女子とその彼氏の異変から始まる。

村の入口に立つ「この先,日本国憲法通用せず」という看板が立っているとされる犬鳴村は,日本地図からは抹消されていて,携帯電話の電波は圏外。村に入れば凶悪な村人たちに襲われるという,福岡県犬鳴峠周辺にまつわる都市伝説。福岡県宮若市犬鳴には,犬鳴川の上流に実際に「犬鳴ダム」がある。映画「犬鳴村」の物語は,このダムとも無関係ではない。

「この先,日本国憲法通用せず」とか「地図に載っていない」とかは,グッと来る設定。でもそれはそもそもの元ネタの都市伝説の方のコンセプトです。映画として,ホラーとして,果たして秀逸かというと,物語に怖さや緊迫感やキモが冷える感じはあんまりない。これはもう,好き好きなので,人によって評価は全然違うでしょう。最近観た心霊映画でいえば,洋画の『ポゼッション』の方が恐かった。Jホラーといえば,『リング』が良すぎたのかね。なんとなくそれの反復な気がしてなりません。といっても,そんなにJホラーをよく観て研究しているわけではないですから,あんまり偉そうなことを書いてはいけませんね。きっと好き嫌いだと思います。

しかし,やっぱり,前にも書きましたが,邦画は俳優がバラエティとかCMとかに出ているのを観ているせいで,どうにもやっぱり感情移入できません。「演技している感」が先に立ってしまう。子役の演技も微妙でした。そうは言いながら,清水崇監督作品『樹海村』は観てみたい。

★★


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