2021年12月11日

キャビン

(原題:The Cabin in the Woods)(アメリカ,2011)

なんだこれ(笑)。ありがちなホラー映画の文法通りに始まるこの映画。都会の若者達(大学生)が湖畔にある小屋(キャビン)に遊びに行く。現地到着前にガソリンを入れようと立ち寄るスタンドの親父は暗示めいたことをしゃべって怪しい。辿り着いた先は,森の中にたたずむおどろおどろしい古ぼけた小屋。まぁでもいっか,とにかく湖へGO!でも,観てるこっちからすると,この映画,ちょっと何か違うぞ。何かハイテクな研究所然としたところで,何かが同時に進行している。

というわけで,観てもらえればすぐ分かるわけですが,コンセプトとなるアイディアは良かったし,前半部分の物語構造でもってもっと徹底的に突き詰めてもらいたかった。なんとなく尻すぼみ感は否めない。映画は,どう風呂敷を畳むかが難しいし,そういう意味で最後のクライマックスはやっぱり重要だと思います。なんでクライマックスってドタバタになることが多いんだろうなぁ。最後の最後で,シガニー・ウィーヴァー。これはこれでメタ的に確かに面白いけど,ここは黒スーツを着たトミー・リー・ジョーンズが良かったんじゃないか?

話としては,いわゆるメタ映画で,そこは面白い。クライマックス前まで存分に笑える。だから,タイトルもThe Cabin in the Woodsで,題字もいかにもホラー映画。謎がはっきり明かされるところまで良い。でも,その後はもうスッチャカメッチャカ。なお,ホラー映画のメタ視点で言えば,『タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら』も面白かったね。

★★


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