2021年9月19日

老子の毒 荘子の非常識

大野出 2009 風媒社

『老子』と『荘子』から一言二言取り上げて,それについて簡単な解説・コメントを付ける,という形式の,読みやすい本です。「毒」「非常識」とあるので,老荘を読むことは毒になる老荘を読むと非常識になる,みたいな内容かと勝手に想像していたのですが,全然そうではありません。老子は毒を吐くよ,荘子は非常識だよ,というストレートな意味でした。

中日新聞(懐かしい!)の文化面「ひもとく」というコーナーで2005年の平日(月~金)に掲載された記事をまとめたのが本書です。だから,小難しい解説というよりも,分かりやすい一言解釈が,味わい深い一冊になっています。読もうと思えば1時間ぐらいで読めてしまいますが,老荘の言葉を味わいながら読む方が良いでしょう。

これを読んで,『老子』と『荘子』を読んでみようと思ったら,著者の思惑通り。


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