2021年9月8日

ヴィジット

(原題:The Visit)(アメリカ,2015)

15年前に家出同然で駆け落ちした実家の両親から,自分をネットで見つけたと連絡があり,孫(つまり自分の娘と息子)と会いたいということになって,子ども二人で実家の両親に会いに行くことに。子ども二人は当然,初めて会う祖父母。電車で着いた田舎の駅まで車で迎えに来てくれた祖父母の家に,1週間お泊まりすることに。しかし,どうも祖父母の行動がおかしい。この二人,何か変だ。そのことをそれとなく尋ねると,「老人だからね。いろいろ病気があったり体調が悪くなったりするんだよ。だから許しておくれ」としか返ってこない。でもやっぱりちょっと尋常じゃない・・・。

『シックス・センス』『サイン』の監督M.ナイト・シャマランのサスペンス・ホラー映画。いやぁ恐かった。90分強の短い映画ですが,家に到着してほどなく,妖しさ全開で迫ってきます。ナイト・シャマランですから,話は簡単ではありません。だからこそ怖い。家族,老人,兄弟,親子などなど,テーマという意味でいろいろ要素は含まれていますが,そういうのとはまた全然種類の違った要素がじんわりと絡まっています。

15歳の娘(姉)のビデオカメラと13歳の息子(弟)のカメラの動画機能で撮る,全編ほぼPOV形式の映画です。POV形式を成立させるためにか,最初,主人公二人の母(つまり,舞台となる実家を家出した娘)が,駆け落ちした夫(つまり,子ども二人の父)との話を,娘がビデオカメラでインタビューしているところから始まります。だから,なんでビデオでインタビュー?どういう理屈でビデオ撮ってるんだ?と思いますが,そこんところは,映画全体を通して,徐々に分かってきます。

★★★


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