2021年10月18日

1手ずつ解説!さばきの感覚が身につく棋譜並べ上達法 振り飛車編

佐藤慎一 2020 マイナビ出版

振り飛車の感覚というか,全体的な流れの感覚を掴みたくて買いました。タイトル通り,1手ずつ一言説明が付いていて,初心者にとっては非常に親切な本です。今の棋力の自分にはちょうど良い振り飛車解説書でした。

そもそもなぜこれを買おうと思ったかというと,いわゆる「棋譜並べ」というのが楽しそうだなと思って,実際に,NHKの「将棋講座」を買ってNHK杯の一局の棋譜並べをしてみたら,これが予想通り楽しかったために,であれば,振り飛車の棋譜集でも買ってみようと思ったのが始まりです。

もう一つ,定跡の解説書だと,どんどん枝分かれしていって,こうなったらこう,ああなったらこうと解説されていく,あの説明方法に疲れてしまいます。ある程度は知っておかないとそもそも将棋が分からないので,いくつかは読みました。ただ,人間は物理的に並列処理はできません。著者が定跡の分岐をいろいろと説明しようと思ったらその並列的な分岐を直列でしか説明できないわけで,こればっかりは仕方がありません。その点,棋譜並べは当然一本で流れていくので,行ったり来たり分かれたりしません。棋譜並べは好き嫌いがあるようですが,現段階の私はこれの方が好きです。将棋は趣味なので,強くはなりたいですが,無理して頑張るのも本末転倒なので,好きな方法で勉強しようと思うわけです。

それで,いきなり格好を付けて,鈴木大介プロの『中飛車名局集』なんぞを買ってみましたが,字は小さいわ(老眼にはきつい),解説は専門的だわ(初心者にはきつい)で,かなり手強かったので,まずは初級中の初級,1手ずつ説明しているこの棋譜集に辿り着いた,という次第です。棋譜並べをしてみたいけど,あまりにも専門的な本は読みづらい,という方にはオススメだと思います。

なお,同じ佐藤プロによる前著『1手ずつ解説!将棋の筋が良くなる棋譜並べ上達法』というものもあります。こちらは特に戦法を特定していませんので,まだ買っていません。とりあえず,振り飛車を徹底的に勉強したいなと思っています。とにかく初心者ですから,一つ戦法を決めて,それで色々と将棋のイロハを勉強するのが良いかなと思うからです。

戸辺プロの攻める中飛車が見ていてとっても気持ちよい戦い方なので,これは良いぞ!と最初,ある程度勉強してやってみましたが,思うに,攻める先手中飛車は,高度だと思います。差しこなすのは難しい。あれは中級者以上でしょう。各交換型の振り飛車なので,相手に攻め込まれるし,逆に手持ちの角をどう使って攻めたら良いかも見極めが難しいので,実際にアプリ(CPU)相手に指しても,なかなかうまくいきません。

これに対して,やっぱり,角交換しない振り飛車,ノーマル(クラシック,ベーシック)振り飛車が,初心者には向いていると思います。角交換はせず,無難にまずは美濃囲い。しっかり囲ってから,飛車を振った筋からじっくり崩していく。まずはやっぱりこれだと思って,今は「四間飛車」を勉強しています。

ああ,強くなりたいね~。将棋。


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