2022年1月25日

囚われた国家

(原題:Captive State)(アメリカ,2019)

「マッチをすり,戦争を起こせ。抵抗する限りチャンスはある」

強力なエイリアンに支配された地球で,大半はその支配に服従し,監視された社会で生きている。圧倒的な科学力と戦闘力を有するエイリアンに,人類は為す術は無い。エイリアンの目的は天然資源の採取であって,採取しきるまで人間社会を管理し続ける。貧富の差と圧政に苦しむ人類だが,大半は抵抗することを諦めている。しかし,そんな中で,抵抗を諦めないレジスタンスが,密かに連絡を取り合い,活動する。

鎖骨辺りに埋め込まれたIDチップが「虫の幼虫」みたいだったり,攻撃してくる硬質な円盤部分の裏側は生のアワビみたいだったり,エイリアンは全身トゲトゲなんだけどそのトゲトゲはむけたりして,まるでウニのような感じ。この辺のディテールが斬新です。ハンターと称する攻撃部隊が宇宙から飛来するのも怖い。エイリアンは人間に作らせた地下深いところに住んでいたり(会うためにはすごく深いところまで降下しないといけない),エイリアン語の通訳がいたり(つまり,ヘンテコなエイリアン語が出てくる),高度に文明の発達した地球外生命体によって支配・統治される人類,という設定がリアルに描かれています。

「10クローバーフィールド・レーン」のハワード役のジョン・グッドマン,「死霊館」シリーズのロレイン・ウォーレン役のヴェラ・ファーミガが,重要な役で出ています。監督は,『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』のルパート・ワイアット。

これは観て損はない映画です。

★★★

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