2022年1月23日

コード・エイト

(原題:Code 8)(カナダ,2019)

人口の約4%が「超能力者」という世界。筋肉系,電気系,念力系,熱・火炎系などいろいろいる。かつては重宝がられたが,今では機械化が進み,超能力にそれほど意味は無く(むしろ無駄?),むやみに使うことが規制されている(超能力者は登録の義務がある)。といった具合に,なかなかグッとくる設定と世界観です。

超能力というと,つい,ヒーロー的な扱いになるのですが,この映画では逆に,むしろ面倒な力,隠しておくべき力,不要な力,無駄な力,という扱いになってます。その結果,超能力者が差別されています。加えて(これを加える必要があるのかどうか,むしろ過剰な気もするけれど),超能力者の髄液が強力な麻薬となっていて,裏取引されている,という設定も加味されています。

超能力者が差別される設定はXメンのミュータントも同じですが,ここでは,差別される超能力者が裏稼業・裏社会で使われるという設定は見ていて物悲しい。こうなる前に,もっと有効活用すれば良いのにと思うけれど,しかし,確かに意外と,「念力」とか「怪力」とか「電気」とか,機械があれば済むもんね。フォークが曲げられるからって,それ,何の得になるの?って話です。

ストーリーとしては,ネガティブなキャラクターアーク,つまり,主人公のコナー(電気系)は,好青年なんだけど,(超能力者ゆえに?)定職に就けず,病気の母の手術代を稼ぐために裏稼業に手を出す,という展開です。設定は斬新で良かった。ただ,話としてはよくある話な気がします。

★★

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