2021年3月27日

トランス・ワールド

(原題:Enter Nowhere)(アメリカ,2011)

森の中の小屋に,3人の男女(男1人,女2人)が辿り着く。辺りには何もない鬱蒼とした森の中で,それぞれ,事故を起こしたり,ガス欠になったり,置き去りにされたりして取り残され,この小屋に辿り着く。この時点でもうすでに,かなり奇妙な話です。

そこにいても食料と水は底をつくから,なんとかしたいわけだが,どこまで行っても結局,元の小屋に戻ってしまう。やがて,銃声が聞こえたり,防空壕があったり,とますます奇妙な状況になっていきますが,ワインや紙幣から,この奇妙な状況の謎が徐々に溶けていきます。なるほどそういうことね。

設定は面白いけれど,最後に辿り着いた解決策となる状況が,観ていてよく分からなかったかも)。彼(4人目の登場人物)はなぜここにいる(きた)?彼は他の3人と同様,迷い込んだのか?ここで一人で何をしている(していた)のか?つまり,彼の状況がイマイチ読めませんでした。つまり,彼にとってこの状況は通常通りなのか奇妙な状況なのかが,ちょっと判別できませんでした。仮に,彼にとって通常通りの世界なら,もう少しそれを説得的に説明するようなセリフや態度(演技?)をさせないとね。なんか,ずっとオドオドして困惑してるんですよね,この人。

というのも,たぶんこれ,ものすごい低予算映画だからだと思います。主な俳優は4名。場面はほぼ森と小屋。小屋も小道具も全部ショボいし,爆撃機のCG?もその爆撃もショボい。話は全体的に悪くはない。途中までは状況の奇妙さにそそられました。謎の理由が知りたくて。だから,悪くないんだけど,最後のクライマックスはストーリーでもってもうちょっと工夫しようがあったように思うんだけどなぁ。

ちなみに,主演の一人(男)トムは,スコット・イーストウッド。クリント・イーストウッドの息子です。



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