2022年3月15日

言語学バーリ・トゥード Round 1

川添愛 (2021) 東京大学出版会

東京大学出版会のPR誌『UP』連載の単行本化。言葉にまつわるエッセイ。世代と好みが近い(なお,遠いものもある)ので,あるある感が高い。Round 2が楽しみ。タイトルから,著者の近著『ふだん使いの言語学』もすでに購入済みでした。

もっと遠慮せず,プロレスネタなど著者の趣味全開で攻めても良いじゃないでしょうか。読者はむしろそれを求めています。

しかし,この本を読んでふと思うに,大学の講義でも,面白い先生の話はいくら脱線しても(むしろ脱線する方が)面白いのですが,面白くない先生ってのは得てして脱線しないですよね。この本は,先生の脱線をずっと読んでいる感じで心地よい。

だから講義で脱線した方が良いと思うわけですが,近頃の遠隔授業(オンデマンド動画配信)は脱線しにくいし(なぜなら個室で一人で録音するので,まったくの一人ボケ状態で心が寒くなるから),対面授業でも脱線するのを嫌う生真面目な学生も中にはいたりして,なかなか難しいとは思いつつ,来年度から我が勤務校は全面的に対面授業になることになったので,大いに脱線したいと思います。


0 件のコメント:

コメントを投稿