2014年9月14日

空手と太極拳

昨日は,柏道場の稽古でした。

昨日の朝にもちょっと感じたんだけれど,夜の稽古でセーパイを小林先生とやったときに,やっぱりそうかもしれないと思ったこと。それは,空手は,力あるいはエネルギーを身体の中心に集めてくる感じの術なのかもしれない,ということ。

特に那覇手はそうかもしれない。中心の軸に向かって螺旋状に絞り込んでくる感じ。形の中で,一つ一つの動きについて,全てではないけれど,全体的に,手足ともに身体を操作する方向や質がそういう風に働くようにできている。イメージとしては,低気圧の上昇気流のよう。締めることが術の根幹の一つなので,closeする感じ。首里手ももちろん同じ原理だけれど,那覇手ほど際だってはいないかも。

一方,太極拳は緩めることが術の根幹の一つなので,openする感じ。もちろん精神的な中心や身体的な軸が重視されるわけだけれど,その中心あるいは軸から放射状に拡がっていく感じ。やや無理があるかもしれないけれど,対比的に考えれば,高気圧の下降気流のようとも言える。

空手も中国武術にルーツがあるけれど,おそらく那覇手の原型・祖型は南方の白鶴拳や詠春拳辺りだろうし,首里手も北方の少林武術辺りだろうから,いずれにせよ仏教系の外家拳(=少林拳)系統である。だから,太極拳のような道教系の内家拳とは,趣が異なる。

ただ,それでもやっぱり武術として共通する原理があると思うんです。あんまり,何々だからと最初から壁を作ってしまうのは,もったいない。分かるものも分からない。何かあるかもしれないし,何にもないかもしれない。

もしかして,仏教と道教の(思想的な)違いも,こうした身体的な術理の違いに影響しているかもしれない。いや,分かんないけど(笑),なんとなく。

自分なりに究極の原理を探っていく旅は,宝探しのようで,だから面白い。

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