2014年9月16日

歩き方

ここ数年来,どうも足が疲れるので,靴が合わないのかと思い,あれこれ試したけれども結局,どの靴でも疲れるので,いつものコンバースのハイカットに収まっていた。コンバースを履いていれば,比較的足は疲れない。けれど,長く歩いた後は,やっぱり疲れる。仕事の行き帰りだけで疲れる。どこかに,僕にピッタリの靴はないだろうか。

ホノルルに4ヶ月滞在して,その間,サンダルをずっと履いていた。すると,かなり足が疲れる。果ては,足の甲とすねの外側が痛み出し,すぐに攣るようになった。これはいかん。原因はサンダル履きか。しかし,サンダルはみんなも履いてるぞ。いやそもそも他の人はこんなに足の甲とすねの外側が痛いものなのか。みんな,自分にぴったりの靴を履いてるのだろうか。どんな靴を履いても痛くないのか。

帰国してサンダル履きを止めたら,足の甲とすねの外側の痛みは軽減した。だからやっぱり履き物のせいなのか。そう結論づけそうになりつつあったところ,昨日,なんの経緯か文脈か忘れたけれども,奥さんにそのことを改めて(前からずっと言っていたけど,昨日改めて)話したら,僕は端から見ていて歩き方が悪い,ということだった。それは,「踵(の外側)がすり減る歩き方」なのだそうだ。

踵(の外側)がすり減る歩き方。踵(の外側)をするように歩くわけだから,ガニ股で,つま先を跳ね上げ,踵が地面をずるような風になっている,と。これは自分がO脚だから仕方がないと思っていた。

つま先を跳ね上げるためには,足の甲とすねの外側の筋肉を使う。これは,サンダルを履いて歩くときに,サンダルが脱げないよう,つま先を持ち上げる動作と同じだ。そうか。足の甲とすねの外側の痛みは,歩き方に問題があるのだ。

そこで早速,ネットで「疲れない歩き方」で検索してみた。色んな人が色んなことを書いたり言ったりしていますが,だいたい誰もが共通して指摘しているのが,①親指の付け根(母指球)で後ろに蹴って歩くこと,②足は並行に真っ直ぐ出すこと,の2点。その他,腰の使い方だとか足の動かし方だとか色々あるけれど,全部実行するとこんがらがって歩けなくなるので,とりあえず,この2点,足を並行に真っ直ぐ出して,母指球で後ろに蹴り出して前に進むことを心がけて歩いてみることにした。

なかなか良い気がする。

偶々,これから読もうと手元に買って置いていた,小笠原流の『疲れない身体の作り方』(小笠原清基,アスペクト)にも,だいたい同じようなことが書いてある。まだ読んでないから,そのうちちゃんと読もう。

そもそも,この歩き方は,走り方と同じだ。普通,走るときは,足は並行に真っ直ぐ出すし,親指の付け根(母指球)で後ろに蹴り出して前に進む。そうじゃないやり方では,走るのは逆に難しい。だから本来,走るという動作と,歩くという動作は,構造的には同じなんじゃないだろうか。そんなことは当たり前だと言われるかもしれないけれど(笑),僕の動作はこれまでそうではなかった。

あと,O脚の直し方として,足を並行にそろえて後ろに向かって真っ直ぐ歩く,というのをやっている人がいた。そうか,O脚だから仕方がないのではなくて,今までの「踵(の外側)がすり減る歩き方」がO脚を助長させているのだ。だから,足を並行にそろえて真っ直ぐ出し,母指球で後ろに蹴り出すことで,多少はO脚も矯正されるかもしれない。

というわけで,だいぶ長いこと悩んでいた足の疲れと痛みを解決できそうな糸口が見つかった。ような気がする。

「歩く」というのは,「立つ」と並んで,身体操作の基本だ。人間,誰でも歩く。その歩くという基本的な動作を,人間の身体に合ったやり方で行う。これは,生きる上での基本だ。僕はその基本がちゃんとできていなかった。長い間,徐々に徐々に正しくない歩き方が身に積もり,それが身体の異変として,疲れや痛みという形で表れてきたというわけだ。無理(不自然)を,身体の信号が知らせてくれる。

靴が合わないのだと文明のせいにする前に,そもそも動物としての身体の不自然さに気がつくべきだったなぁと,つくづく思う。歩き方を直すのは難しい。けれど,靴を変えるのは,お金さえ出せばすぐに達成される。人間はだから,つい,楽な方へ,簡単な方へと解決策を見いだそうとする。

さて,これからは,歩き方に意識を向けながら,しっかり歩くことにしよう。他には,普段から「走る」というのを取り入れてみようかとも思う。そうすれば,歩く動作というのがもっと分かるかもしれない。

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